早産児の循環管理をみんなで質向上したい

巨人,昨日も勝利で終盤に差し掛かっているセ/パ交流戦の優勝マジック2と
なりましたね。
本日,巨人が勝って,2位のロッテが負ければ優勝決定。この条件が揃わなければ
明日以降に持ち越しになるそうです。

村田さんはプロ入りして優勝争いに絡んだことなし,4年前のWBC,世界
大会で優勝した全日本チームの4番でしたが,怪我で優勝の瞬間は体験できず
でしたね。村田さんが優勝を嬉しく感じる表情を是非拝見して自分もがんばろう
と思いたいと感じました。

昨日のナイターはみれなかったのですが,17時30分から20時まで
昨日のブログで書いたように埼玉医科大学総合医療センターNICUで
勉強会・カンファレンスで講演と質疑応答をさせていただいておりました。
その事を本日は昨日に続けてご報告させていただきたいと思います。

2006年の日経メディカルオンラインの記事が以下です。
日本のNICU医療の質向上,施設間差異を縮めることを目的に開始されている
プロジェクトを多施設共同で取り組んでいる今です。
厚生労働省の指定研究というプロジェクト(
http://www.nicu-intact.org/
)
です。現在,全国22施設でお互いのNICUの質向上のために協力し合っています。


 上記のような<周産期医療質向上プログラム>を導入し合う
という企画です。

3月11日にこのブログでもご報告させていただました。
埼玉医科大学は早産児の治療成績が全国の中でもいいNICUの1つ
ですが,さらに診療の質を改善したいと言うことで自分たちの課題を
<早産児の循環管理>に自ら設定されました。

施設訪問ワークショップで自分たちの循環の診療・組織の特徴を確認して
現在の循環管理で悩むことがある部分をお互いに確認しました。
私は未熟児動脈管開存症ガイドラインの解説をさせていただきました。

この施設訪問ワークショップを皮切りに<改善行動計画>
を策定した埼玉医科大学総合医療センターでその計画の中で
他施設の循環管理の取り組みをみんなで聞くという計画を
たて,その講師として再度お伺いさせていただきました。


前回は自分の意見というよりは,ガイドラインなどで根拠が
確かな診療についての解説役になるべく徹していたつもり
なのですが,今回は他のNICUで実際にやってきた経験や
その病態生理などの理論,自分たちがやっていることの
功罪などをお話しさせてもらう予定でした。

約15年間考え,こだわり続けているのが
<早産児の脳室内出血を防ぎたい,撲滅したい>という
ことなので,考えてきたこと,大切にしていること,
自分でも悩んでいることなどを親しくなってきたと
想える同業者だからこそ,正直に伝えさせていただこうと
想ってお話しさせていただきました。


看護師さんが90名近くいる国内最大級の1つのNICUです。
17:30からという時間帯でしたが,大学の講堂に多くのNICU
の医師・看護師さんが集まってくださっていました。NICUの
みならず,小児循環器科,小児神経科という他の診療科の先生が
NICUのことに心を寄せて一緒に参加してくださりました。



お話しした内容は埼玉医科大学総合医療センター
質向上プロジェクト担当者の伊藤加奈子先生と
事前に相談して以上の4つの内容としました。

90枚のスライドを1枚1枚説明させていただきました。
以下はその一部です。









心臓だけでなく,胸腔内圧上昇や腹圧の上昇もあわせて
脳循環を以下にスムースに出来るか? 
abdominal compartment症候群の考えを
大切にしていると言うことをお話しさせていただきました。






超低出生体重児の脳室内出血(IVH)の予防はチーム医療
と思っているという部分を看護師さんも含めて伝えたかった
講演でした。


質疑応答も多く,居眠りするような人がいなくて,
最後まで熱気が続いて,20時過ぎまでの長い講演会になりました。
様々な場所で講演させていただいたことがありますが,印象に残る
情熱を感じる埼玉医科大学総合医療センタ--NICUの皆様でした。

改善点をみんなで探していこう,改善方法を考えていこう
という雰囲気の前向きな感じを受けた埼玉医科大学NICUの皆様でした。

埼玉医科大学総合医療センターNICUの実際の深慮している様子,
メンバー構成,基本的な循環管理,
みんなが悔恨している患者さんの経過,施設内の意見などは
3月11日の施設訪問ワークショップなどで一緒に考えていた
分,通常の講演よりは,埼玉医科大学の皆様に話した方が
いい内容と話さなくてもいいのかなと思える内容が自分でも
準備しやすく感じていました。

聴衆の医療者の現状や悩み,希望などを知らないで,一方的な
講演をするよりは,こういう風にお互いを知り合いながら,
講演会などを開催しあうことは,講演会をより有効活用する
こともできるのではないかと思いました。

埼玉医大総合医療センターは
小児循環器部門
が今年から併設されています。その先生方も講演会に参加してくださり,
質問やご意見などを沢山してくださいました。
今回も貴重な意見交換が出来たと自分自身も感謝しております。

小児循環器学の領域で心機能を究めている
先生方の加入されて,そのコラボはNICU循環管理の発展にきっとつながる
だろうなと羨ましくなる布陣だなと思いました。今後ともこういう
勉強会を定期的に参加させていただけたらと思いました。


何より,前回の施設訪問ワークショップ,終了後の懇親会
などで顔見知りになった医師・看護師の皆様も多く,仲間意識を
感じられる気がしたのもいい雰囲気の勉強会になった要因な気がして,
今回のプロジェクトの意義を改めて感じた気がしました。

田村教授や看護師さん達からお菓子などのお土産を
沢山頂き,さらに終電までの時間,最寄り駅の近くの
居酒屋さんで食事会を前回に引き続き側島先生,金井先生,
吉田看護師さん達が開催していただき,1時間の短い時間だった
ですが,大変楽しく感じる交流の時間に感じました。
慌ただしく写真を撮ることを忘れていたのが残念です。
お集まりいただいた皆様,ありがとうございました。
またの機会を楽しみにしております。



小児循環器科時代からの友人と想える増谷先生が
終電に乗り遅れないように配慮して送り出してくださり,
埼玉の研修医の先生方が駅までお送りくださいました。
新潟出身だったり,当院の小児科研修医の西先生の後輩だったりと
世間は狭い,お互いにご縁はある,つながっているということを感じつつ,
お話し出来て嬉しく感じた,当院同様に元気な埼玉医大の若手の
先生方でした。こういうプロジェクトを通じて,施設や県の
枠を越えての交流や連携が後輩世代の先生方の見識ややる気を
高めるきっかけの1つになればと思いました。


湘南新宿線の最終便,小田原行きに飛び乗った夜でした。
お酒の臭いが少し強い車中は辛く感じたのですが,それでも,
一本でつながっているのは便利に感じる湘南新宿線ですね。


大宮から80分で東戸塚駅。


NICUに戻ると一緒に患者さんを担当してくれている
留守を頼もしく守ってくれていたと感じる
岸上先生と本田先生です。日中にあったことや悩んだことなを
聞きながら,それぞれの成長ぶりを感じる夜でした。

疲れたけど,神奈川,埼玉,離れていてもお互い,
それぞれの場所でそれぞれの役目をがんばっている,
連携しながらさらにお互いによくなれたらいいなと
想える充実感と安堵を感じた夜でした。

皆様,ご意見ご感想いかがでしょうか?



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Posted byNICUサポートプロジェクト

Comments 6

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ひーちゃん父  
No title

こんばんは。まずはNICU質向上プログラム弾丸ツアー?お疲れ様です。いつも先生が他の施設でこのような講習会を行っている記事を読んではいるのですが、シロートの私には内容がほとんど理解できず、いろいろ医療の単語等をネットで調べたりするのですが、なかなか頭に入らずに、困ったもんです・・・、ですが先生達がこれからのNICU(だけではないと思いますが)を今まで以上により良くしていこうと頑張っている姿はものすごく伝わってきて、私も今の自分に合わせて見習わなくてはと思っています。
さて巨人ですが昨日は先生が一生懸命講演している最中、私はTVで応援させてもらいました。・・・がなんと途中で寝てしまい夜中にネットで結果を知る羽目に・・・だめですね。
今日は村田さんも先制タイムリーを含め2本のヒットを放ったようですが、負けてしまい、優勝は持越しですね。また次回に期待したいです。
思い出しましたが村田さんはWBCの時は怪我で途中欠場してしまったので(そこまでとても活躍していたのに)今回は村田さんのバットで優勝を決めて欲しいです。・・・といつもの勝手なファンの願いです。

NICUサポートプロジェクト  
No title

ひーちゃん父さん,見守ってくださりありがとうございます。<医療>も<様々な職場>も<社会>も<現状維持でいいや>と思っているチームと<無理しすぎないけど日々よりよくしていこう>だと人間はやはり後者で働くほうがやり甲斐や楽しさは感じられるのではないかなと思ったりします。全国各地で増床したNICUを有効利用するためにもこういう取り組みをみんなでやれたらと想い,自分が出来る役目は果たそうと協力していることです。一緒に考えようとしてくださりありがとうございます。村田選手の試合は昨日もニュースで観ただけです。リアルタイムでみたいのですが,なかなかお互いに難しい夜も勤務の仕事ですね(^_^;) お互いにそれぞれの職場でそれぞれの役目を頑張りましょう。

Aママ  
No title

はじめてコメントさせていただきます。いつもブログ拝見させていただいています☆わが子は、1年以上埼玉医大のNICUでお世話になっていました。今回のレポや、3月の埼玉医大訪問時のレポを見て、よく知る先生方や、看護師さんがたくさん登場していて、なんだか嬉しくなってしまいました(^-^)毎日の激務の中でも、常に向上心をもって皆で勉強し、取り組んでらっしゃる姿に、とても頭の下がる思いです。子供はみんな元気にうまれてくると、誰もが思っていると思います。私もそうでした。まさか自分の子に限って…と。しかし、わが子を通して、たくさんの先生、看護師さん、リハビリの先生、同じ思いのママさん達、本当にたくさんの方と知り合えたこと、今ではすごく感謝しています。定期的に通院していますが、信頼できる先生と、お話、相談できるのを、とても楽しみにしている私です(笑)豊島先生のことは、村田さんの本を読んで、前から存じ上げていたのですが、遠い病院のお話しと思っていたので、こんなにも近くにいらしていたなんて!と、勝手に身近に感じてしまいました(^-^; 私達が安心して過ごせるのも、医療者の皆様の努力あってこそなんですね。

sms**1200*  
No title

埼玉医大総合医療センター(川越)小児循環器科の増谷です。
豊島先生、水曜日は遠路川越にお越しいただき、とても貴重なご講演をどうもありがとうございました。神奈川こどもでの循環管理の歴史・考え方・成績、そしてフィードバック・アップデートによる質向上がとてもよくわかりました。会議場はとても白熱していましたね。
当院に、とても大きなヒントを頂いたと感じています。ありがとうございます。 湘南新宿ラインの終電に間に合って、よかったです。

NICUサポートプロジェクト  
No title

Aママさん,大変素敵なメッセージありがとうございました。場所は違えどNICUに入院する赤ちゃん,ご家族,医療者の願いやそれぞれの頑張りに違いはないかなと思います。日本のNICUの治療成績が世界有数と言われる由縁は,各地で自分の場所を守るように頑張っている医療者の願いが世界1なのではないかなと思います。埼玉医大も尊敬するNICUチームに感じました。是非,今後ともこれを機会に身近に感じて,メッセージをお寄せ頂ければ嬉しいです。

NICUサポートプロジェクト  
No title

埼玉医大総合医療センター小児循環器科の増谷先生,メッセージありがとうございます。盛り上がりすぎて終電乗り遅れそうになった危機を救ってくださり感謝でした。
平日夜なのに,新生児科のみならず,小児循環器科や小児神経の先生方,看護師さん,助産師さんと多くの方が集まり,一生懸命に聞いたり質問してくださったことに感動しています。違う病院の話だから。。。と斜に構えるのでなく,自分たちの改善に活かせる部分がないかを考える前向きなチームの雰囲気はプロジェクト趣旨に合致する機会かなと思いました。今回は動脈管開存症のスライドは一枚も出さなかったのですが,次回は是非,動脈管開存症の手術タイミングを考えるような麻酔科や心臓外科の先生方も交えての話し合いの場に加わらせて頂ければと思っています。小児循環器科の先生方が加わり,NICUも60床まで拡張予定とのこと。埼玉医大は埼玉のみならず,首都圏の赤ちゃん達を守る最後の砦になりそうですよね。診療の質向上のお手伝いにお役に立てる部分があったら是非,お申し付け続けていただきたいです。湘南新宿線1本で参上できますしね。では,お互いに今週もがんばりましょう。