黒岩知事の神奈川こども訪問とご講演!

以下の写真は4年前の神奈川県の松沢前知事が神奈川こどもNICUに
訪問してくださったときの写真です。



このときのNICU訪問がきっかけで神奈川県新生児医療研修制度
を立ち上げさせていただきました。

以下のような報道もいくつかしていただく,神奈川県の事業に
なりました。





このブログでも紹介してきたように,3年間で
千葉,群馬,東京,静岡,大阪,山形,鳥取,岐阜,東京,高知,
滋賀,北海道と12名の短期研修医の応募があり,1ヶ月から2年の
範囲で33名の若手新生児科医が神奈川県の新生児医療に力を貸してくださいました。

若い優秀な研修医が全国から集まるようになり,
NICUの入院数も治療成績も向上したということを以下に書かせていただきました。
全国で1000名といわれる新生児科医にとって,新生児科医育成の場所の1つと
して集まってもらえる場所になればという理想の実現に力を貸していただいた松沢知事に
は今でも感謝しています。

神奈川県の病院である神奈川県立こども医療センターにとって,神奈川県知事
の医療への考え方は大変気になる部分でした。

<いのち輝くマグネット神奈川>の公約,医療に造形が深い黒岩祐治知事の
当選時のブログ
でも書かせていただきましたが,私達にとってはさらなる期待に胸膨らむ新知事の
誕生でした。その黒岩知事が本日の夜,ご講演とNICU訪問してくださいました。
本日はそのことを書かせていただきます。


病院の講堂が満員になるほど関心の高い,黒岩知事のご講演でした。

医師・看護師。コメディカル・事務の皆様,それぞれの立場で知事の考えを
理解して自分たちの進む方向を見極めたいという想いで集合したのだと思います。


黒岩知事は
「医療は中央主権。だけど,人口が減ってきている県と今も
どんどん増え続けている神奈川県では同じ政策でいいかは
わからない。地域の医療は地域から変えていく,
神奈川県として<医療のグランドデザイン>を
提案していきたい」という強いメッセージで講演ははじました。

ご講演前半は
これまでジャーナリストとして多くの医療機関や医療者に
接してきたご経験や
救命救急士の医療処置><看護とは何? 看護師の
やり甲斐>などを伝えてきたご経験などから医療への
知事の願いや想いが伝わってくる内容でした。

ご講演後半は神奈川県知事として医療として考えている構想の
お話しでした。
<いのちにむきあう医療のかたち>をみんなで考えていこう,
<連携・協働・自律>をお互いに目指していこうという
厚労省の<周産期医療の質向上プロジェクト<(http://www.nicu-intact.org/)>を担当させてもらっている私としては大変共感するメッセージでした。

<西洋医学と東洋医学の融合>
<医療の情報革命:マイカルテ構想>
<ライフイノベーション特区川崎>など
さまざまな今後の抱負をお聞かせ願いました。

周産期医療に関しては
のブログに書かせていただいた,東京都の連携体制についても
触れられ,東京との連携も大切だけど,<神奈川県でこどもを
生みたいと思える周産期医療体制>を県独自でも考えていきたい
というメッセージは大変心強く感じました。

この部分には周産期医療だけでなく,小児医療全体,KCMC
全体のことを考えることが大切なことを伝えていけたらとは
思いました。

講演の最後は<皆様と一緒にやっていきたい>といってくださり,
対話をしていきたいから質問をどうぞ!といってくださいました。

ということで,一番最初に質問させていただきました。

私の質問は
「神奈川県の医療のグランドデザインを作ると言う構想には
夢を感じているのですが,神奈川県のこども達を収容できない
周産期医療体制の現状は神奈川県・横浜市・川崎市・相模原市
などの行政区の混在。私立大学などが多かったり,経営母体
の様々な病院の混在。厚労省が責任の病院と文部省が責任の
病院と様々な背景が異なる病院があって,県全体の医療を考える
上での支障になっている気がする。神奈川県の医療のグランドデザイン
を考える上では,県病院だけではなく,様々な病院の現場とその
経営母体や行政などの連携・機能分化が大切な気がします。

要するに,知事の構想の中での県立病院である当院に
求められる役割・機能とはなんでしょうか?」という質問を
させていただきました。

に書かせていただいたような神奈川県議会の斎藤議員や亀井議員さん
のご訪問でも話しあった内容などを
念頭にご質問させていただきました。




知事は,大阪府や大阪市と異なり,神奈川県は横浜市・川崎市などと
連携は取れると信じている。。。といってくれつつ,
<いのち輝くマグネット神奈川>構想にとって神奈川こどもの
周産期医療はシンボルの1つになって欲しいというメッセージを
くださいました。

行政が連携しても,現場が連携できなければ医療は良くならないし,
行政に丸投げするつもりもないので今後とも一緒に考え,行動させて
欲しいです。。。とお返事させてもらいました。

質問を所長から求められたのですが,手を上げて
質問したのは私の後も柴崎先生と星野先生と
新生児科>が多く,少し失笑がもれましたが,
医療を良くできるのは現場だけでなく,県行政との
連携が大切な部分を骨身にしみて実感してやすい,
切実さや危機感をもっているNICUだからかもしれません。


柴崎先生はせつせつと知事に語りかけていました。
柴崎先生の話は,要するに
「この数年,かなり無理な転院や遠方への
搬送などをすることで何とか多くの患者さんを収容しよう
としてきたが,患者さんのご家族にかなり負担をかけて
今がある現状を伝えたい」ということだったと思います。


神奈川県の在宅医療などをよりよくしたいと
考えて居る星野先生は
「メッセージ力,発進力がある知事の下で働けるのだから
小児医療やその患者家族の皆様の現状を発信できる場を
増やしていけないか? 財政難の神奈川県医療への
理解・支援やドネーション(寄付)などを集められたり
できるのではないか?」などの質問と要望をさせていただき
ました。


私達の話に耳を傾け,そして,一緒に考えていきましょう
といってくださった黒岩知事でした。


黒岩知事は新生児集中治療室(NICU)にも足を運んで
くださいました。ただ,見学するというのではなく,
患者さんやご家族の話にも耳を傾け,励ましてくれました。

上記は今,460gで生まれ毎日をがんばっている
ゆうきさんとパパとママに声をかけてくださった
シーンです。保育器の中でもぞもぞと動くゆうきさん
に<力強いですね>というような声をかけてくださいました。
こういう人が現場を励ましてくれることはNICUで頑張っている
パパさんやママさんにとっても泣きたくなるほど嬉しいことなんだ
と思いました。

超低出生体重児の現状を聞かれ,最近の当院は95%以上の赤ちゃんが
退院していて,麻痺などの運動障害は5%。助かる子が増えた分,
収容困難になってきている。また,早産児の
医療で今,大切なことは療育・教育などとの連携・支援なんだと
思いますというようなことをお返事しました。

長期入院のたっくんのところでは,ご家族がちょうど
いなかったのですが,普段,県会議員さんなどが訪問
されるときに話しているご両親の言葉をお伝えたつもりでした。

病院を去られる最後に
思える知事で,NICUでがんばる赤ちゃんやご家族,医療者の
願いが伝わればと思いました。

知事だけに頼ってはいけなくて,医療スタッフも医療を受ける
側の患者さん達もそうですが,みんなで<こども達が神奈川県に
生まれて良かったと想える>ような県になるきっかけの1つになれば
と思えた勇気を頂いた黒岩知事のご訪問でした。

神奈川県の皆様,是非,ご意見ご感想をコメント欄にそれぞれの立場から
お寄せいただければ幸いです。


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Posted byNICUサポートプロジェクト

Comments 3

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KOH+  
No title

続きです。

川崎市横浜市は子供を育てる環境としてかなり恵まれていると思います。
私は結婚を機に川崎市に来ましたが、将来子供を持つことを想定して川崎や横浜で家探しをしました。
公共交通機関を中心とした街全体が、都内より子連れに理解があり大切にしてくれていると感じます。
医療は違う次元なのかもしれませんが、子供専門病院がもう少し増えてくれたらもっと住みやすくなると思います。
私は以前10年ほどパリに住んでいたのですが、パリには小児医療専門の大きな総合病院が2つもありました。
かなり専門分野に別れていたため、日本のように皮膚炎で小児科行って風邪をもらってしまうなんてこともなく、ホントに助かっていました。
神奈川にもいつか小児科専門の総合病院がせめて川崎市横浜市には出来て欲しいな、と思います。

今回の記事の内容とは直接関係ないコメントですみません。

皆さん、お身体気をつけてくださいね。
これからも応援します。

たっくんパパ  
No title

昨日、黒岩知事が来ていたのですね。ママがいない間に来ていたようですので直接お会いできず、ママはすごい残念がっていました。先日の県会議員さんの訪問の際もママが伝えた言葉は、実際の患者家族が抱える問題であり、不安であり、現実です。それを直接伝えたかったとも漏らしていました・・・でも豊島先生が代わりに伝えてくれて感謝です。ありがとうございます。
また、この現実に耳を傾けてくれる人がいることは心強いですし、まして神奈川県知事の来てくれたこと、本当に嬉しいですね。豊島先生が提唱した「新生児医療研修制度」のように、このような制度や仕組みを考え、そして確立していけばいいな、と心から願っています。

tommy101gaga  
No title

こんにちわ。だいぶ暖かく感じる日も増えましたが、まだまだ寒い日が続きますね。黒岩知事は色々なところで、さまざまな問題を講演と県民との対話をしてくれています。生の声を聞いてくださる姿勢が好印象です。また、知事としての話題性も持ち合わせていると思います。ぜひとも来年度に、県民に実感できるような政策を期待してしまう今日この頃であります。月曜日に仕事を半日休んで、コウシロウの面会に妻と行きました。ちょうど、ドクターカーで赤ちゃんが他の病院搬送されるところでした。あとで、看護師さんに聞いた話によると横浜市大さんへ運ばれたそうです。赤ちゃんのお父さんが心配そうなのが印象的でした。到着までとても不安だったと思います。胸に「ぐっと」きてしまいました。他人ごとでは思えませんでした。県西地区はまだまだ、横浜や川崎、相模原などの大きな病院に頼らなければならない状況であると思います。県央地区とは違い、交通の便もよくない状況です。小さな情報の発信ながら、自分には自分のできること、知事には知事にしかできないことを期待してしまいます。小さいことでも、自分ができることを考え、実行してゆきたいと思います。