心臓病の胎児診断が「誕生を喜び合う時間」を奪わないようにしたい。。。


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生理検査室の技師さん達がNICUの入院中や退院後の
お子さんの心エコー検査を担当してくれることがあります。

そして、技師さん達の技術者としての経験や知識、
最近のトレンドなどを聞けることを興味深く感じています。

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業務が終わった後、NICUにきて3次元エコーなどを一緒に
考えてくれる技師さん達で、自分も技師さん達の覚えた技術を
教えてもらったりします。

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今月から取り組むことにした僧帽弁の形態や動きを分析できる
解析。NICUに入院する子供達に活用できる部分があるかを考えていきたいと
思います。


エコー本表紙
を昨年まとめましたが、本に書き残したその先を目指したい今です。
改定するの時には僧帽弁の話を少しでも加えられたらと思えます。

年度末の夜、昨年1年共に頑張ってくれたメンバーと
集まって「胎児診断された先天性心疾患の赤ちゃん達の早期家族接触(STS)」
についての振り返りの会を産科・新生児科・小児循環器科・心臓外科の
診療に関わる医師・助産師で集合して話し合いました。
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20年以上は胎児診断された心臓病は帝王切開で出生が当たり前でしたが、
今は重症度の評価もして、自然な分娩が当たり前になっています。
10年以上前は、生まれたすぐにNICUに直行でしたが、この10年は
まずはママさんやパパさんにお誕生の後、お母さんが分娩室を出るまでは
ご家族でカンガルーケアなどもしながら過ごしてもらう。お母さんが
ご自身の部屋に戻る時に赤ちゃんはNICUに移動して
そこから動脈管を開く治療などを開始するようになっています。

動脈管はすぐには閉じないし、カンガルーケアしているうちに
赤ちゃんたちが元気になることもあるし、集中治療が始める前に
まずはご家族で水入らずで過ごしてもらうことは大切に思えている
スタッフが多いからだと思えます。

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そのことについて助産師さん達がこの15年の取り組みの
変遷、ご家族の言葉、スタッフの実感などをまとめてくれていました。

話しを聞きながら自分は
以前、胎児心臓病家族支援研究会で当院の患者家族
から寄せられた意見を基に以下の招待講演したことを
思い出しました。

3つの提案:胎児診断の家族支援シンポジウムで講演 (第22回胎児心臓病学会にて講演)

上記のような想いを受けながら変わってきた
心臓病のお産・診療の仕方なのかなと思えていました。
上記のブログ記事もスタッフには再度確認して
いただければ嬉しいです。

胎児診断されてNICUに入院する予定のあかちゃん達は
心臓病以外の様々な疾患も呼吸状態が安定している、自然分娩の
あかちゃんについては皆2時間前後、ママさんとパパさんと過ごして
からNICUに入院するようになりました。

心臓病でもなるべくそうできたらと願う産科・新生児科のスタッフ、
胎児診断で生後の予測能も小児循環器科の金先生と新生児科の川滝先生
でできているからこそ、その後に集中治療や手術などが控えているからこそ
できたらという思いがあります。

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小児循環器科や心臓外科の先生にも
心臓病のおこさん達にとっても、こども達の発達支援や
ご家族の生活支援のためにも周産期センターとして
大切にしている部分をシェアしてもらったと思えています。


上記の報道などで伝えた想いは自分も心臓病のおこさん達も
フォローアップしていますので
心臓病のお子さんやご家族、全国の小児循環器医療施設にも
伝えたいとも思えています。

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小児循環器の先生達の懸念も共有し、
あかちゃん達の未来をよりよく守るために
集中治療・家族支援を両立できるにはどうしたら
いいだろうかを年度末の忙しさの中でも窓かけて喚起して
寒さもある中で皆で90分近く話合いました。

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最後に小児循環器科で胎児心エコーを担当している金先生が
「胎児診断のいい面はたくさんあると思うけど、胎児診断
されていなかったら、ご家族に抱っこしてもらいながら
誕生を祝ってもらう日々があったかもしれないのに、
それを重症度に関わらず、奪ってしまうことは子供にとっても
ご家族にとっても<胎児診断の悪い面>だということを
忘れないようにしたい」
という言葉でした。こういう感覚を持って
胎児心臓病の診断に取り組んでいる小児循環器科医と
一緒に働けていることに自分は感動して、
一生忘れない言葉に思えていました。

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最後はこの会を主催してくれた川滝先生のまとめです。
ディスカッションの内容を見こしていたように
会をまとめてくださいました。

新しい年度に向けての目標を皆で共有できた気がして
NICUスタッフにもシェアしたい話し合いの場でした。
企画してくれた川滝先生、参加メンバー、留守を
守ってくれたメンバーに感謝です。

今年度は心臓病のお子さんとご家族にとっても
より良いNICUや新生児病棟になれるようにみんなで
変わっていけたらと思えます。


生後早期にあかちゃんを抱っこするような時間は
当たり前ではない今の医療だと思います。当院でご経験された
ご家族、他院の皆様でもご感想などコメント欄にお寄せくだされば
さいわいです。

ご意見・ご感想・
下記への寄付応援など大歓迎です。


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緊急事態宣言中の1−2月、神奈川県立病院小児医療基金への32件の新生児科指定寄付に感謝。。。


「新生児科」、「NICU・新生児病棟」など応援したい診療科や部署に指定の上、ご寄付いただければ使い道を各現場で決められるのでありがたいです。

こちらは故郷納税のように税控除の対象になります。
1000円からご寄付可能です。

「新生児科」、「NICU・新生児病棟」など応援したい診療科や部署に指定の上、
ご寄付いただければ使い道を各現場で決められるのでありがたいです。
(指定寄付でないと寄付があったことも存じ上げることができないので
是非、指定寄付をお願いしたいです)

「新生児科」、「NICU・新生児病棟」に指定いただければ、
今はコロナウィルス対応、その先には
新しいNICUでの患者家族のアメニィテイーの向上、
NICU卒業生の支援のための情報提供のリーフレットや育児応援アプリの開発、
NICUでのより良い診療のための研究開発、人財育成
などに活用させていただく所存です。

寄附の使途内容などはこのブログを通じて引き続き報告させていただきます。

今後とも多くの皆様に共に赤ちゃんとご家族のために
より良い医療を探していく応援をいただければ心強いです。


下記、こども医療センター新生児科が関わっている書籍などです。

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Posted byNICUサポートプロジェクト

Comments 6

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ジョフレ  
聴診器

8歳の時、養護学校の検診で心雑音が見つかり心臓🫀がフリルになっていると言われました。14歳の時、普通校の検診から心電図で診てもらい。良くも悪くもない心臓との事でしたが、22歳で脈が飛び薬を飲んで。もう覚えていないのですが足が3cmも浮腫になってどんどん悪くなり、腎膿瘍多臓器不全敗血症で、人工呼吸器にいて10日で廃用性麻痺になって。聴診器で🩺見つかる心臓🫀病の時代からエコー診断の胎児の心臓も診断できる時代になっているのだけど医学の発展の恩恵のいのちに感謝しております。患う赤ちゃんに気持ちはきっと通じていくと思います。子どもの頃には大人たちのすることが大事だと思います。私が忘れてもカルテに書かれていればそれで良いです。まだ何がすることがあるので生きさせて貰っていると思います。お読み下さりありがとうございます。

  • 2021/04/09 (Fri) 18:43
  • REPLY
C母  
感謝です

こんにちは😊

娘(現在14歳)も、川滝先生に胎児診断で、HLHSと診断を受けて神奈川こども医療センターにて分娩いたしました。

妊娠後期から、娘は不整脈が出て、心肥大になり分娩まで管理入院でした。 入院生活は、娘の病気のこともあり、ばら色の妊娠生活とはいきませんでしたが、出産に向けて先生方にみていただいたお陰で、娘は今こうして生きていることができています。

出産は、自然分娩でしたが破水が先だったことにより、結構出産まで時間がかかり、娘に負担をかけてしまい、ギリギリのところで、先生に押し出してもらいながら、仮死状態で出産しました。

先生方がすぐに対応していただいたおかげで、蘇生でき、長い時間ではありませんでしたが、カンガルーケア🦘もさせていただきました。

まさか、カンガルーケアができると思っていなかったので、本当に嬉しかったのを鮮明に今でも覚えています。 その時に撮った写真ですが、娘の体に傷がない状況の唯一の写真です。

あの時、すぐにNICU行ったいたのであれば、娘の無傷の写真はなかったと思います。 今でも、その写真は宝物です。(手術痕は、頑張った証 勲章だと思っています) ちなみに、19時間後心臓の手術になりしばらくは、抱っこもできませんでしたので、このカンガルーケアをさせていただけた経験はかけがいのないものとなりました。

感謝でいっぱいです

  • 2021/04/09 (Fri) 20:03
  • REPLY
ジョフレ  

医学生は創傷と学びますことを知る患者がいます。創傷を持ついのちです。
ありがとうございます。

  • 2021/04/09 (Fri) 23:45
  • REPLY
あんちゃんママ  
いつもブログ拝見しています😌

昨年の4月にこども医療で娘を出産しました🌸

娘は妊娠20週で金先生たちの胎児診断を受け、重度の心臓病であることが分かりました。
予定日が近づくにつれ「きっと帝王切開だろうなぁ」なんて思っていましたが、産科の先生から「陣痛は自然に待ちます。赤ちゃんの状態にもよるけど、カンガルーケアも出来るから、バースプランの希望があったら教えてね😊」と言われた時、とても嬉しかったことを今でも覚えています。
最終的には破水から始まり、促進剤を打ちつつ、途中で緊急帝王切開になりそうでしたが持ち直し(笑)、自然分娩で娘と出会うことが出来ました👶

胎児診断通り重度の心臓病だったため、12月にお空に帰りましたが、一生懸命生き抜きました🌈
産まれたばかりの何もついていない娘を抱っこできたことは、私たち夫婦にとって忘れられない思い出になっていますし、残された我々の生きる力にもなっています☺️

どうかこども医療の先生方にはこの取り組みを継続してほしいですし、全国の病院にも広まってほしいなと思います☘️

  • 2021/04/10 (Sat) 11:17
  • REPLY
ジョフレ  
、、

文中まだ何がになっていますが、
まだ何かです。お詫びして訂正します。

  • 2021/04/11 (Sun) 18:15
  • REPLY
NICUサポートプロジェクト
豊島  
To C母さんTo あんちゃんママさん

C母さんとあんちゃんママさん、メッセージに感謝です。お二人のメッセージに共感してくださるご家族、そして小児循環器医や心臓外科医の先生達はきっといると信じていたいと思えました。ブログ読んでくださっていることに嬉しく、今後ともメッセージなどお寄せくだされば嬉しく感じます。

  • 2021/04/14 (Wed) 22:00
  • REPLY