言葉でなく、心寄せて。。。

お腹の中はお母さんの子宮や胎盤が様々な病気はあっても
赤ちゃんが守ってくれている。お母さんのお腹の
中にいるからこそ苦しくなく過ごせている病気もあると思います。

ずっとお腹の中にいられたらと思うこともあるけど、
終わりのない妊娠はない。赤ちゃん達はご家族に抱きしめて
もらいたくて妊娠の終わりを自ら選ぶようなことがあるように
も思えています。

様々な御疾患の赤ちゃんのバースプランをご家族が
考えてもらうためにも、産科医の先生や
助産師・看護師さん達と一緒にお産が近くなったら
お話しできたらと思えています。

赤ちゃんをどう産むか? そして、どう過ごすか?
をご家族それぞれの希望や願いを聴きながら、願いを
叶え、それぞれのお産を讃えたいと思えています。

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先週、3連休の前にそろそろ生まれてもおかしくないから
今の状況の中で考えられることを産科医の先生と一緒に
お話しさせていただいたご家族がいます。

他の病院から移ってきたご家族、最初にお話しした日の
戸惑いの表情もよく覚えている自分ですが、年末に外来フロアで
出会い、すごく穏やかな表情で声をかけてくださったのも覚えています。
「お腹の中の赤ちゃんと良い年末年始を!」と伝えた自分で
笑顔をよく覚えています。

年末年始を超え、いよいよいつお産になっても
おかしくない状況になり、そのことを良かったと思える気持ちを
伝えながら、妊娠の終わり、赤ちゃんと出会う日を一緒に考えられたら
と思ってお話しした先週でした。

胎児診断をもとに、お腹の中のお子さんはどうなるかは
神のみぞ知るけど、同じような状況のお子さん達がどういう
経過になっているかを院内外の過去の情報などをお伝えして、
これまでどんな風に過ごした人がいるかなどを情報提供して
ご家族が何を目指したいかを考えるお手伝いをできたらと
思えています。

いつも率直にお話ししたい、質問に対して、濁さず
答えたいと思いながらお話ししています。

新型コロナ禍の中、コロナが迫ってきている
気がする横浜の周産期センターでそのことも踏まえつつ
今の状況の中でできることを一緒に考えさせてもらった気がします。

様々な可能性を1時間以上話し合ったご家族。
ご家族なりの希望や願いをしっかり考え、赤ちゃんをよりよく
迎えようとする気持ちが伝わってきていいご家族だなと思えて
ました。そして、自分も赤ちゃんに会える日を楽しみにしています
とお話しして別れた先週でした。


週末に予想しなかった経過でお腹の中で赤ちゃんは御一生を
終えられました。

その中でご家族、自然に産んでそして
時間を過ごしていた時間をNICUから見守っていました。
胎児として力強く生きていたお子さん、
胎児の担当医のつもりで妊娠の終わりを産科医、助産師さん達と
見守らせていただきました。

天に帰った赤ちゃん、抱っこさせてもらいましたが
穏やかな可愛い表情で自分も抱っこさせていただきました。

ママさん、パパさん、話し合っていた予定とは違う経過に
なったけど、先週長く話していたからこそ現実を受け止められた、
お産できたという言葉。


「先週、しっかり話してくれてありがとうございます」という
お礼を伝えてくれました。

母性病棟の助産師さんや看護師さんのご家族との
言葉の交わす様子に感動していました。

ママさんの
「夜にそばで一緒にいてくれてありがとうございます」
という言葉を伝えてもらっている助産師さんが優しく微笑んでいました。
言葉でなく、心を寄せているのを感じました。

ママさんとパパさん、折り紙をもらって
嬉しかったと伝えてくれました。
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折り紙をプレゼントしたかったという助産師さん
ご家族の周産期センター卒業の日の前日に
コロナで病院と自宅以外は出歩かない日々なので
ご家族の卒業に向けて、折り紙を折ってプレゼントしたかった
という笑顔とご家族と言葉を交わす様子が素敵に
思えていました。


上記に母性病棟のスタッフの取材報道や

当院の患者家族の方々が多く取材を受けた上記の本が
がありますが
NICUや新生児病棟スタッフにも
例え、お腹の中で天に還った赤ちゃんであっても
命があったことを讃え、そして、可愛がり、ご家族に
心寄せている母性病棟のスタッフの姿勢を伝えられたらと
いつも思えています。


産科医・母性病棟のスタッフと一緒にご家族の卒業を見送りました。
パパさんとママさん、車に乗る前に涙を流しながらも
微笑みもある泣き笑いの表情で
「どう言葉にしていいかわからないけど、ここにきて良かったと
感謝しています。大変なことを伝えられることもおおかったけど、
この病院にきてからなんだか前向きになれたと思えています。
ここで出会えた皆様に感謝しています」
という言葉に自分も涙がこみ上げました。

ご家族、赤ちゃんと一緒にみんなで写真を撮らせて欲しいと
伝えてくださり、一緒に入らせていただきました。皆、涙を
浮かべながら微笑む写真だったと思えます。

ママさんとパパさんに
いつかそのお写真くださいとお伝えしました。

スライド1
ご家族の妊娠を見守り、心配し、どうしてあげたらいいかを
真摯に考え続けていたことを知る産科医の先生が
出発しようとする車に近寄り、「辛く思えたりしたら、
なんでもいいから、遠慮せず連絡ください」
と伝えている姿に赤ちゃんとご家族はこの産科医の
先生の基でお産できて良かったねと思えていましたし、
産科医の先生も讃えたい気持ちでした。

新型コロナ禍も大変だけど、それが小さなことに思える
くらい大変なことに直面している赤ちゃん・ご家族・スタッフが
いるのが周産期センターだとも思えます。

新型コロナの中でもそういう赤ちゃん・ご家族を
自分達なりに心寄せられる医療を諦めずに目指していけたらと
思いながらご家族を見送りました。

また、いつか、一緒に命を偲ばせてもらえる
日がくればとも思いながら見送りました。

赤ちゃんの命、ご家族の日々を覚えていたい、
このブログにいつか気づいた時にこんな気持ちで
見送っていたことが伝わればと思えて書き残させていただきました。

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ご意見・ご感想・
下記への寄付応援など大歓迎です。


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「新生児科」、「NICU・新生児病棟」など応援したい診療科や部署に指定の上、ご寄付いただければ使い道を各現場で決められるのでありがたいです。

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12月、神奈川県立病院小児医療基金への27件の新生児科指定寄付に感謝。。。 


こちらは故郷納税のように税控除の対象になります。
1000円からご寄付可能です。

「新生児科」、「NICU・新生児病棟」など応援したい診療科や部署に指定の上、ご寄付いただければ使い道を各現場で決められるのでありがたいです。
(指定寄付でないと寄付があったことも存じ上げることができないので
是非、指定寄付をお願いしたいです)

「新生児科」、「NICU・新生児病棟」に指定いただければ、
今はコロナウィルス対応、その先には
新しいNICUでの患者家族のアメニィテイーの向上、
NICU卒業生の支援のための情報提供のリーフレットや育児応援アプリの開発、
NICUでのより良い診療のための研究開発、人財育成
などに活用させていただく所存です。

寄附の使途内容などはこのブログを通じて引き続き報告させていただきます。

今後とも多くの皆様に共に赤ちゃんとご家族のために
より良い医療を探していく応援をいただければ心強いです。


下記、こども医療センター新生児科が関わっている書籍などです。


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Posted byNICUサポートプロジェクト

Comments 2

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no name  

4年前のちょうど同じぐらいの時期に、こども医療センターで出産しました。4ヶ月近く母性病棟に入院したのちの出産でした。今でも、産科の先生や看護師さんたちのことを頻繁に思い出します。本当に本当に良くしていただきました。一生感謝し、忘れられない日々です。
コロナ禍で大変な時が続きますが、どうかお身体気をつけて下さい。
ブログ、毎日拝見しております。

  • 2021/01/15 (Fri) 12:42
  • REPLY
NICUサポートプロジェクト
豊島  
To no nameさん

To no nameさん、素敵なメッセージとお気遣いに疲労困憊な気がする今週ですが心励まされました。ありがとうございました。今後ともお気軽にメッセージお寄せくだされば幸いです。

  • 2021/01/15 (Fri) 22:09
  • REPLY