夜の心エコーで見守った双子ちゃんの9年後 (NICU診療の質向上を一緒に目指してくれる医療機器メーカーに感謝)

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外来で出会ったのは9歳になるNICU卒業生の双子ちゃんです。
二人が生まれた夜のことを今でも覚えています。


胎児水腫にもなっていた双胎間輸血症候群だった
お二人です。

みんなで必死に心エコーをしながら
合併症を防ぎながらの救命を目指した九年前です。

その当時に使われていた今となっては旧式の超音波機器で、
当時有用と考えられていた心エコー指標を用いて、二人の
血行動態をみんなで把握してより良い循環管理を目指しました。

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明るい姉妹に再会すると嬉しく、当時一緒に頑張って
くれたメンバーに伝えたいと思える今です。

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NICUにおける心エコー検査に基づく循環管理 (Fetal & Neonatal Medicine 2018年8月)

で夢を語らせてもらいましたが、その夢に
協力してくださった方々が多く、

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より良い救命を目指して:世界でも最先端技術を集めたと思えるNICUエコーラボ。。。

世界で初めてのNICU心エコーラボを開設できたのではないかと
思えています。
その支援をしてくださっている
Philips社やTomtecの皆様から超音波機器の技術革新の
話を聞けることを大変興味深く思えます。

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に出ている成人の右室機能のWebセミナーなどを当院に
集う後輩世代に紹介したりした先週。

そして、


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Phillipsの最新型の心エコー機器のさらに後継機の
技術開発段階などを
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海外の技術者さんから直接、開発段階や質問を
させてもらう機会をいただいて、新生児・早産児特有の
課題や期待する部分などを直接意見交換できる時間を
いただいて心強く感じました。

新型コロナ禍で毎日、英字新聞を1時間読み込むという
<新しい生活様式>を続けた2ヶ月、英語力が少しついたのか、
超音波機器の技術について知識が増えていたのかわかりませんが
自分にとっては大変興味深く感じる交流でした。

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日本のPhilipsのエコー部門の皆様とオンライン面会できて、
協働してくださっていると思うみなさまとのコロナ禍を
経ての再会に心温かく思えていました。

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新型コロナ禍ですっかり横浜のNICUからの出張がなくなった
この3ヶ月、昔のように心エコー検査をたくさん担当でき、
昔はなかった様々な技術を今出会う赤ちゃん達に活用させて
もらいました。

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NICUエコーラボからエコーレポートを電子カルテに
飛ばすのですが、
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NICU看護師さんに好評で嬉しく感じました。

昔はエコーを撮った後、手書きでレポートを書いて、
写真をレポート用紙にのりで貼って作っていた研修医時代、
電子で計算されるエコー指標を手書きで書いたり、電子カルテに
打ち込んだり、エコーの写真を電子カルテに取り組むとかが
すごく効率が悪い気がして全自動にしたいと思えていました。

エコーラボまで行かないといけない今ですが
それでも、エコー所見を書く手間が10年前と比して
格段に楽になったと思えています。

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そして、10年前は見ていても見ていなかった
と思える右室機能に注目しています。左室ばかり見ていた
20年間ですが、右室に注目するとこれまで気づけなかった
ことに気づける気がして、昔、どうしてだろうと思えて疑問が
新しい技術を知ることでその答えを今、想像できるようになって
います。

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医学の科学技術は進化していく、続けていると
その進化に立ち会えて、未来をさらに目指せると感じる最近です。

新しい技術をその時点で使える、使えないと決めつけず、
新しい技術をどう今の現場に活かせるか? 未来に向けて技術に
何を期待するか?を技術者と臨床現場の人間で語り合って
いくことがきっと医療技術が育っていくことなのかなと
思えています。

NICUの医療の質の向上を共に考えてくださる
技術者や医療機器メーカーの皆様との出会いにも感謝しつつ、
日々、技術を現場で活かしていけたらと思えます。

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Posted byNICUサポートプロジェクト

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