NICUでないと困るのはアルコール手指消毒液：「欲しがりません、勝つまでは」ではなく。。。

行政や報道、会見、ニュースなどを感じる違和感は、

コロナウィルス と戦っているのは医療者ではなく、患者さんやご家族

だと思うのですね。応援するのは医療者だけでなく、患者さん・そのご家族、

医療者なんだと思います。

「STAY HOME」というメッセージに

「外に出たからかかりやがって。。。」というような

労わるべき人に批判的に向き合うようにならないといいなと

思えています。

誰でもかかりうるCOVID19 と思えます。

また、

「医療者の人達を応援します」というメッセージは

ありがたいのですが、そのための体制づくりを多くの方と

一緒に考えてもらえたらと思えています。

家に備蓄しているものがあるならば、病院で今、

困っている人たちに譲ってもらったりできたらと思うし、

自宅待機にしている人達に配るだけでなく、病院が

必要としているものに心寄せ、集う状況になればと

思えます。報道の方々にもお願いしたい部分です。

病院も

「欲しがりません、勝つまでは」というような精神論になると

実害を被るのは患者さんとご家族なんだと思えます。

「乗り切るためにも病院が欲しがるものを共に用意してもらう

体制」を作っていけたらと思えています。

経営企画課の皆様に手伝ってもらいつつ

NICUの消耗物品などの在庫・減り具合を柴崎先生と

調べています。物資は大切です。

NICU・新生児病棟で赤ちゃんとご家族に向き合っている

スタッフは約120名います。コロナウィルスであっても

NICUや新生児病棟は45名近い赤ちゃんが様々な診療を

受けています。

NICU・新生児病棟スタッフ・患者家族の皆様・行政・報道・応援してくださる皆様へのコロナウィルス対策へのお願い　（2020年4月2日)

上記でお願いして以来、

４日間で1000枚近いマスクがご寄付やお申し出が集まりつつあります。

厚労省や横浜市から届いた病院からの配給、1人週2枚分に加えて、

ご寄付で１人週２枚使用しても緊急非常宣言の間の1ヶ月分は確保できた

のだと思います。

自分たちで洗って使うような状況からは脱却できた

と思えます。

ご寄付くださった皆様、ありがとうございます。

マスクだけでなく、メッセージをスタッフとシェアしています。

それぞれのメッセージに感謝感動でした。

品だけでなく、こういうメッセージがきっと

物資不足でジレンマを感じるスタッフに何よりの応援に

なっている気がします。ありがとうございました。

今、一番、心配なのは手指消毒液です。

抗生剤が聞き辛いブドウ球菌などの院内感染症は

平時より赤ちゃんの未来を奪うNICUです。

それを減らしていくためには赤ちゃんに触る前後や

清潔操作をする前、患者さんの体液に触れた後、

患者さん周囲の清潔環境に触れる時

などでアルコール手指消毒液はNICUの感染症予防で

大切です。

現在は丸石製薬のウェルフォーム180MLという

ものを使っています。

NICUとしての使用量は全員で1日30瓶前後の

消費量であることを確認しました。

病院全体で

4月2日の時点で在庫残り３週間前後だったのが本日は

在庫２週間前後に減っていて、このペースだと

２週間後に赤ちゃんにどう触るかを悩む

NICUだと思えます。

NICUの赤ちゃん達を感染症から守るためには

手指消毒液をもう少し確保したい今です。

この4日間でも上記の消毒液に相当するものを

３０本前後ありました、患者さんご家族からご寄附が

1日分になります。

きっと、厚労省・県・市・県立病院機構などからの

補充が続くし、増えていくと信じつつ、それがままならない時に

備えて引き続き、アルコール消毒液のご寄付など歓迎です。

柴崎先生が確認してくれましたが

・アルコール含有は60-80%が望ましいです。

（50%でも使い道考えるのではいただけたらと思えます）

・こちらで精製したり、詰め替えするような作業は

場所やその作業のことを考えると今は避けたいと思えています。

・個人が持ち運べる程度の大きさがありがたいです。

・物資がNICUに行き違いでとどかないと申し訳ないし、事務方もすごく

忙しいので、

届け先は、神奈川こども新生児科　豊島までにお送りくだされば

と思えます。

新生児科のメディカルクラークさん達に取りまとめて

もらって寄付として記録を残しつつ、NICU内で管理します。

在庫確保のようにならないように他部署や他病院にも当科で

責任を持ってシェアします。

ご無理な購入は不要です。

高額な転売品などの購入は不要です。自分のところにも高額転売の申し出ありますが、

皆様から寄せられているご寄付を転売品に使いたくないし、転売している人達に

頼みたくない、、、納得できずお断りしています。

ご自宅やご自身の周囲や組織で少し余っているな

と思える品があったら、未来を担う赤ちゃん・ご家族・医療者に

シェアしていただければ幸いです。

かながわ県立病院小児医療基金クレジットカード寄付フォーム

から

「寄付目的」を具体的な用途を指定する場合で「新生児科」「NICU」などに

指定してご寄付いただければ現場で必要なものを購入できる裁量となるので今後に備えて

こちらでの応援も歓迎です。

朝の回診、患者さんのことだけでなく、コロナウィルス対応の

ことで話し合う時間も増えています。時間がなくなりますね。

新メンバーを加えて、その教育なども日々しないといけないので

人が多くならざるを得ない春先のNICUです。

慌しい中での非常事態宣言ですが

雰囲気は悲壮感ない、いつもに比べたら大したこともない

NICUですが、今後に備えて引き続き多くの方に応援していただければ

幸いです。

ご意見・ご感想・

下記への寄付応援など大歓迎です。

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ご寄附による応援のお願い：こども医療センターNICU

こちらは故郷納税のように税控除の対象になります。

1000円からご寄付可能です。

「新生児科」、「NICU・新生児病棟」など応援したい診療科や部署に指定の上、ご寄付いただければ使い道を各現場で決められるのでありがたいです。

かながわ県立病院小児医療基金クレジットカード寄付フォーム

「新生児科」、「NICU・新生児病棟」に指定いただければ、

新しいNICUでの患者家族のアメニィテイーの向上、

NICU卒業生の支援のための情報提供のリーフレットや育児応援アプリの開発、

NICUでのより良い診療のための研究開発、人財育成

などに活用させていただく所存です。

寄附の使途内容などはこのブログを通じて引き続き報告させていただきます。

今後とも多くの皆様に共に赤ちゃんとご家族のために

より良い医療を探していく応援をいただければ心強いです。

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下記、こども医療センター新生児科が関わっている書籍などです。