第55回日本小児循環器学会シンポジウム:「新生児期からの肺高血圧を、どう捉え、どの段階で、どんな治療をすべきか?」

に参加するために
前の晩21時に札幌に到着して、学会発表の準備しました。

韓国出張があったので今年は小児循環器学会は
不参加のつもりだったのですが
パネルディスカッション3I-PD03
新生期からの肺高血を、どう捉え、どの段階で、どんな治療をすべきか?」
というシンポジウムの開催が決まり、演者としてお誘いを受けました。

光栄だけど韓国と両立するためには木曜日の午前しか北海道にいられる時間はないので難しいとお返事したら、このシンポジウムを諸先輩方や多くの皆様のご厚意で木曜日午前にしていただきました。

NICUの早産児の肺高血圧を一緒に考えたいと言ってくださる
小児循環器科の先生方の熱意をありがたく感じ、未来によりよい
診療を見つけていくためにも
大変でも札幌に行こうと決意しました。

外来変更をご容赦くださった患者家族や
新生児科クラークの森さんや外来クラークの皆様の
おかげで北海道にいけたと思えています。
ご迷惑をおかけしましたが感謝しております。

留守を守ってくれたNICUスタッフに感謝しつつの
報告記です。



朝7時30分に会場に到着でした。

この場所は10年前に未熟児新生児学会が開催された会場
と思い出しました。


のガイドラインの発表をみんなでした、上記の写真の場所です。
あの頃から10年かと思えると感慨深く思えて、この場所にまた
これたことを懐かしく感じていました。


会場に来ると同じくシンポジストの大阪母子の今西先生と再会です。
コウノドリの縁をくださったことに感謝している今西先生、そして、
石川県立中央病院時代から知る自分には今西先生と一緒に講演できる
喜びもありました。




そして、
発表の前に小児循環器研修時代の恩師の中澤先生が
声をかけてくださいました。

恩師の中澤先生が長年見守ってきた
先天性心疾患患者さんと今、同じNICUで
働いていることを知りその喜びを伝えた

のブログを読んで下さり、そのお礼を伝えにきてくださった
中澤先生でした。

早産児の脳室内出血のための循環管理で
韓国・台湾・中国などに繰り返し講演に呼ばれることになった
きっかけは下記の論文なのですが

演者の最後に中澤先生も名を連ねていただいています。
中澤先生との出会いがなければ自分では
行き着かなかった考え方に思えています。


その循環管理を中澤先生の応援してきた患者さん家族と
共にできている今を改めて幸せに感じることをお伝えしました。

上記の研究で未熟児新生児学会賞を受賞して、
群馬で受賞講演のときに、その時間のためだけに
群馬まできてくださり講演直前に
声をかけてくれた日を想い出しました。

心機能の考え方を授けてくださった中澤先生のいる前で、
最近自分が考えていること、
取り組んでいることを講演できることに緊張しつつ、
ありがたく感じました。

自分は早産児の心臓、左室や左房などの研究をしてきたのですが、
このところ、右室に関する講演依頼が増えています。






その講演を提案してくださった尊敬する先輩方、与田先生・長谷川先生・小垣先生、白石先生が右室を学ぶ、何かを解明する役目を
託してくれているのかなと思えています。

講演後の諸先輩方からのコメントに次へのヒントをもらいつつ、
新生における肺高血、右室の機能に注目すべき
今なんだと改めて思えるようになりました。

学会初日朝一番に関わらず、たくさんの方がご参加くださっていました。
過去・現在で共に小児循環器やNICUで共に
働いた皆様のお顔もたくさん見えて
心強く感じる中でのシンポジウムのスタートでした。


小児循環器学会で初めてに思える<早産児の肺高血圧>に
関するシンポジウムが開催されることも、そのシンポジストを
させてもらえることも大切に感じつつ、これが何かのスタートに
なればと思いながら講演しました。



この3年間、神奈川こどもNICUでNICUスタッフの診療を手伝いながら積み重ねてきたデータや分析容を発表しきました。



NICU循環管理を教えてくれた恩師である川滝先生が20年前に担当した患者さんの診療経過、その悔しかった想いから考案した「川滝PHスコア」とそれを活用した神奈川こどもNICUの診療の振り返りをして、


新生児医療における呼吸管理の
20年間の進化を小児循環器の先生方に概説しながら、
PHスコアが上がる患者さんがいなくなってきたことを
野口崇宏先生のデータを示しながら話しました。


その上で、この3年間、生理検査室で検査技師さん達と取り組んできた
PHスコアと3次元エコーによる右室機能評価の話、

右室機能の評価の仕方と
NT-proBNPなどの経時的推移との
関連性などをお話ししてきました。

そして、
NICUで肺高血圧治療をした早産児のお子さん達の
診療の振り返りをしました。

最近、学会のたびにデータ分析を
加えて内容を更新しています。

新しい指標や技術を導入しながら考え続けていく、
データを積み重ねながら答えを探し続けていく、
続けていく中でだんだん
見えてきていることがあるようにも感じています。



最後のスライドです。

肺高血圧になる患者さんの
早期診断・予防や治療を考えていけたらと思えています。

自分以外の講演も大変気づきや学びがたくさんありました。



このシンポジウムの座長の一人であった東邦大学の与田先生は
小児循環器科医が多い会場で新生児慢性肺疾患とは何かという
ところを世界や日本の診療や研究の動向を含めてわかりやすく解説
してくださいました。



小児循環器医であり、新生児科医である東邦大学の澤田先生
三重大学は小児循環器学の肺高血圧研究のメッカの1つです。

澤田先生からは世界の肺高血圧の診療や研究の中での新生児
肺高血圧についての特徴やわかっていないことが多い部分を
ご開設くださいました。神奈川こどもに内薗先生、神谷先生、
武岡先生と短期留学を送り出してくださる澤田先生のお話を
ゆっくり聞けて大変勉強になりました。次に誰か短期留学に
きてくれることがあれば、その時期に合わせて澤田先生を
ご講演してもらいにご招待したいとも思えていました。

自分たちの新生児慢性肺疾患の診療を考える上で
皆で聞きたいと思えた講演でした。


今西先生は慢性肺疾患の呼吸管理や気道病変の評価の大切さを
講演してくれていましたね。新生児慢性肺疾患の診療や研究の
中心の大阪母子のデータとそのなかでの肺高血圧症を生じる
患者さんへの診療の内容を伝えてくれてくれていました。


いったん抜管できても、その後で肺高血圧が生じて
再度の人工呼吸器管理や気管切開が必要となるお子さん達が
いることなどを伝えてくれていたとも思えます。


NICUの肺高血圧は成人で血管拡張薬が効きづらいとされる
呼吸器疾患に伴う肺高血圧であることが小児循環器科の先生方にも
伝わったのではないだろうかと思えています。




講演の最後は神奈川こどもNICUの研修医OBの一人の
名古屋大学の佐藤義朗先生でした。

「新生児/小児肺高血圧症に対する幹細胞療法新生児/小児肺高血圧症に対する幹細胞療法」
という講演でした。


未来の多くの患者さんに福音をもたらすような再生医療の基礎研究と臨床応用への話に感動でした。内容もさることながら、発表や質疑応答の姿に謙虚と誠実と信念を感じる気がして、素晴らしい医学者になられているなと一緒に働けた昔を誇りに思える気持ちでした。

自分を誇示しているわけでなく、未来にいい治療を届けるために研究している。質問を批判と捉えず、真摯に受け止め、未来につなげていきますという受け答えをしている。全国各地の臨床医をリスペクトしている感じが素敵だなと思えてました。

自分も佐藤先生も川滝先生がPHスコアに取り組んでいた頃に教えてもらった世代、川滝先生が肺高血圧をなんとかしたいと願った信念などを受け継ぎ、自分たちができることを今しているようにも思えていて、会場の聴衆の中にいた川滝先生に二人で今を報告しているような気持ちになっていました。

小児循環器学と新生児学で肺高血圧の取り組みをしているメンバーで
並んで座り会場の皆様と共に総合討論でした。


<新生児慢性肺疾患と肺高血圧>の長期的な支援が必要と協働を提案してくださる小児循環器科医の先生方との意見交換や今後を相談できる機会にこうやって医療はだんだん、未来に進んでいくのかなと思えていました。自分もこれから考えていきたいこと、確かめていきたいことを気づかせてもらった気がして、神奈川に戻って留守を守ってくれたメンバーに報告したいと思えていました。

このシンポジウムの後は
「胎児徐脈性不整脈の胎児治療とハイリスク症例への対応」
というシンポジウムに参加してきました。

自分も昔は胎児心エコーを担当していてその頃、
学んだこと、調べたことを思い出すと、医学の進化を
実感しました。母と児の治療の進化も、
いいと言われた治療の功罪とかを実感してきました。




小児循環器科医であり完全にNICUチームの中でメンバーとして
胎児エコーから新生児診療まで一緒に担当してくれている金先生が
神奈川こどもの胎児完全房室ブロックの産科・母性内科・新生児科・
小児循環器科・心臓外科のチームで取り組んできた診療をまとめてくれて
その報告をしてくれていました。

このブログにも登場してくださる胎児完全房室ブロックだった
お子さん達の診療なども思い浮かべました。


金先生の優秀さと熱意が
伝わる心強い講演でした。金先生らしい赤ちゃんのための
よりよい診療を考えるフラットさを感じた講演や質疑応答で
その姿を写真に撮れて満足しつつ、お昼で会場を後にしました。

夕方には横浜に戻りたかったので急ぎ、新千歳空港に向かいました。


台風が近づく日で飛行機の出発が遅れ気味。北海道にきたけど
24時間も滞在できなかったので北海道を満喫するつもりで
前の晩に続き、札幌ラーメン

と飛行機待ちの場所にあるお寿司屋で北海道を
感じてきました。



大変慌ただしい北海道出張になりましたが
印象深く、参加して良かったと思える学び多き
旅でした。





引き続き、ご寄附のご支援なども大歓迎です。
これまでご寄付くださったみなさまも含めて、是非、新しい
NICUの完成を共に8月に喜んでいただけたらと願っています。



追加されました。クレジットカードで
こども医療センターへの寄附が1000円から可能です。
確定申告時の税控除の対象になります。
税金の使い道を指定する思いで
「新生児科指定」「NICU指定」の寄附と
してくださればNICUリニューアルオープンや、
一緒に過ごす時間を大切に過ごす
ご家族たちの応援のためにも
活用させていただくつもりです。

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Posted byNICUサポートプロジェクト

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