肺高血圧・動脈管開存症・発達障害・働き方改革:第122回日本小児科学会学術集会の報告(その1)


金沢で開催されていた第122回日本小児科学会学術集会
の報告を書き残したいと思います。


朝一番で満員だった星野先生がシンポジストだった
「小児在宅医療における病診間連携と小児科医の役割」という
シンポジウムに参加しました。このシンポジウムの様子は改めて
書きたいと思います。

在宅医療のシンポジウムを途中で抜けたのは
新生児学ポスター発表と座長の役割があったからです。

前日、野口崇宏先生が新生児慢性肺疾患と1歳6ヶ月時の
発達状況の報告をしています。在宅酸素療法を施行したお子さん達は
発達遅滞のリスクといわれていますが、自分たちは修正1ヶ月以降で
NICUに入院していて家族分離が続くのも発達遅滞のリスクに思えて
在宅酸素療法でのNICU卒業をお勧めしている、その結果をみると
在宅酸素療法をしているお子さんとしていないお子さんで発達に差異は
認められていないという報告をしてくれていた野口先生でした。

自分は修正1ヶ月に酸素療法が必要なお子さん達の肺高血圧の
発症について、入院継続が必要だったお子さん達と在宅酸素療法で
退院できると判断したお子さんの心エコー検査やNT-proBNPの
心不全ホルモンの推移などを報告してきました。

たくさんの質疑応答があって大変参考になった時間でした。



そのまま、座長をしてきました。金沢に集結していた
全国各地の新生児科の先生方の意見交換の司会進行役させていただきました。


熊本の田仲先生、神奈川こども留学時代から取り組んでくれている
内大脳静脈の揺らぎについての報告をしていましたね。


田仲先生、そして楢村先生の近況をお聞きできて
心温かく感じました。自分も田仲先生が担当したお子さん達の
10年後、NICU卒業生のフォローアップ外来での様子をお伝えしてきました。

この後は新生児成育医学会の会議で
働き方改革の厚労省の方向性などをお聴きました。



小児科学会の働き方改革のシンポジウムにも出てきました。


働き方改革にあたってモデル病院になりうるとされる
横須賀うわまち病院の宮本先生の講演に感動しながら聞いていました。
シフト制・チーム医療を導入するまでの苦心や努力、
そしてそれによって生じている診療や教育への課題、
そして、働き方改革・地域偏在・少子化・新しい専門医制
様々な矛盾する目標で漂うような小児医療の未来への提言を感じる
宮本先生の講演、昔、こども医療センターで一緒に働いていた頃を
懐かしく感じながら、こども医療センターを離れた後の宮本先生
の活動の素晴らしさに尊敬でした。


全国各地のNICUがこの働き方改革に対応するのは
困難なことを実感しました。

どのNICUもシフト制
を導入する必要がある、シフト制をしくためにはある程度お互いに
任せ合う人財育成をした上で1.5倍の人員が必要になる、働き方改革が
できても診療成績が劣化することは改革とも思えないし、診療成績を
維持しつつ、働き方を財政難の小児医療の中で実現する方法を考えて
ていかないといけないということを実感しました。



この後は「発達障害のあるこども達の問題行動に関して」
という発達障害の支援のレクチャーを聞いてきました。

「叱らない」、「批判しない」だけでなく、
信頼関係ができるまでは親御さんでも
支援者であっても、「質問し過ぎない」というのも大切というのが
大切というのは腑に落ちる気がしました。

信頼関係がないときに<どうして>と質問されることは
批判されていることに近いということなんだと思いました。


夜は動脈管開存症の手術やカテーテル治療法について小児循環器学会
と新生児成育学会で意見交換の会議でした。

海外で行われている治療法について日本にどう導入していくかどうかに
ついて2時間近くの話し合いでした。自分は未熟児動脈管開存症の
ガイドラインや全国アンケート結果、心エコーの多施設共同プロジェクト
で感じていることなどを小児循環器医の先生方にお伝えしてきました。


朝8時から夜9時まで学会場で金沢にきたけど
お寿司は食べられず、、、と悲しくなっていたら
青森の網塚先生と青森駅までばったりあい、網塚先生が
労ってくれました。


のすべての周産期センターにNICU卒業後のお子さん達を見守る
成育科を置くべきという理念に共感したことを伝えたり、


働き方改革や少子化と地域偏在が進む中でどう後輩世代の先生方と
応援していくかなど意見交換ができて様々な気づきをいただきました。

大変印象に残る語らいでした。


お寿司は食べられずでしたが、金沢の地酒を飲めただけでも
よかったと思えました。


ご意見ご感想などお寄せくださればと
本望です。


下記、引き続きみなさまよろしくお願いいたします。



追加されました。クレジットカードで
こども医療センターへの寄附が1000円から可能です。
確定申告時の税控除の対象になります。
税金の使い道を指定する思いで
「新生児科指定」「NICU指定」の寄附と
してくださればNICUリニューアルオープンや、
一緒に過ごす時間を大切に過ごす
ご家族たちの応援のためにも
活用させていただくつもりです。


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下記にクリックしてくだされば幸いです。
  
 




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Posted byNICUサポートプロジェクト

Comments 2

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HARUママ  
No title

こんにちは
お久しぶりです。HARUママです。先生、気がつくのが遅くなってしまいましたが金沢にようこそ!でしたね。日本海の海の幸を食べていただけなかったのは残念でしたが、こちらにいらしてたんだ!と嬉しく思い、遅ればせながらコメントさせていただきました。

NICUサポートプロジェクト  
No title

> HARUママさん、金沢駅に降り立つ度に、中田先生の街、HARUくんご家族の街、本田先生がメディカルフライトで送り届けた場所と思いを馳せています。気づいてくださり嬉しいです。ありがとうございます。また、お会いする機会を楽しみにしています。