日本医療機能評価機構Mindsの診療ガイドライン有効性評価検討委員会に参加。。。
でこども医療センターで時間を過ごした後は夕方から東京に
出張でした。
ママさん。
みゆちゃん、ゆいとくん、とうまくんとNICU卒業生
の3姉妹でおうちで過ごしている今をお聞きできて嬉しく
思えました。
やってきたのは水道橋です。
10年前に未熟児動脈管開存症の治療ガイドラインを
41施設66名の仲間と作成したのですが、このガイドラインを
質の高いガイドラインと日本医療機能評価機能のEBM情報部Mindsに
評価してもらいました。
2010年に
をインターネット上で全文公開してくださり、
その後、2013年に上記のガイドラインを
医療者向けに解説した
を公開してくださっています。
そして、2016年度、患者さんご家族への
病状説明の資料になるような
と私たちの取り組みを支援していただき感謝しています。
MindsのHPに診療ガイドラインの定義があります。
若手の医療者にはガイドラインという名前がついて
いるけど、ガイドラインと言える文書かのリテラシーを
求めている自分です。MindsのHPにも関心を持って
もらえたらと思います。
日本医療機能評価機能Mindsの皆様と成人の様々な分野で
診療ガイドラインの責任者をしていて、そのガイドラインの活用や
普及に取り組んでこられた医師の皆様のお話を聞いてきました。
10年前に2つの診療ガイドラインの作成責任者をした時に
Mindsの会議に何度も参加していましたが、当時は診療ガイドラインを
どう作るか?ということが会議のメインだった気がするのが、
久し振りに会議に参加して感じたのは
ガイドラインを作った後どう活用していけば医療を
よりよくしていけるのか?
という話題に進化しているのを感じました。
診療ガイドラインはたくさん作成されるようになったけど
それが本当に現場の診療をよくして、患者さん達の役に立っていくのか
患者さんの役にたつガイドラインの作成・普及・活用・評価を考えて
いきたいという日本医療機能評価機構Mindsの皆様の趣旨に
賛同して、自分たちの取り組んできたことをお話しできたらと
会議参加してきました。
大変、気づきや学びがあった委員の先生方の
取り組みやその中で考えていること、感じていることでした。
各委員からそれぞれの医学分野での
ガイドラインの活用法を向上する取り組みの
ご報告がありました。
・Quality Indicator(医療の質)を設定してガイドラインの活用を評価
・ガイドラインの根拠を複数具体化しての
医療バンドルを設定してその施行率を確認しつつ、普及していく
・ガイドラインを用いた症例検討会の開催
・退院サマリーやDPCデータや電子カルテのデータなどから実際の診療状況をモニタリング
・ガイドライン活用アプリ開発
・実装科学という組織戦略的な考え方
様々な各専門家の先生方のお話は
自分にとっても新生児医療やこども医療センターの
医療の質向上へのヒントたくさんもらえた気がしました。
Web会議で自分にEBMの大切さを最初に説いてくださったように
思える倉敷中央病院の福岡先生の話を久しぶりに聴けて嬉しかったり、
PDAガイドラインの時の若手の一人
徳増先生が日本の様々な分野の診療データのビックデータマネージメント
を可能にしつつある取り組みを話しているのが
格好よく心強く思えていました。
自分は全国43施設のNICUの共同プロジェクトの
INTACTでの周産期医療質向上プログラムやワークショップの
ことをお話ししてきました。そして、41施設で3600名を超える
患者さんのデータでそうの効果を検証中であることをチームの
1人としてプロジェクトを報告してきました。
はNICU医療という医療の中では小グループの分野だけど、だからこそ
日本の医療全体に問いかけるような取り組みをみんなで協力してやれて
いる気もしました。
「ガイドライン通りやっていれば医療が良くなるとは限らない。
ガイドラインは標準的な治療であるから、ガイドライン通りでなく
ても診療の成績が良ければそのままでいいけど、全国データベースで
成績が悪い分野についてはガイドラインをチーム全体で知った上で
診療の変更点がないかを考える謙虚さを保ちあいたい。
Quality Indicator(医療の質)などを外部から押し付けても
その数値だけよく見せているような医療だと患者さんの
ためにならないかもしれないから、診療向上目標や
指標はガイドラインを基に各施設で設定してもらった」
ことなどをお話ししてきました。
ガイドラインを作っている先生方の
「患者さんには個別性が高いという名の下に
根拠を知らず、
効果を確かめることなく、不当な治療が横行することもある」
という成人の医療の先生の言葉に気持ちが通じることがあったり、
ガイドラインの評価は<数字>で測るだけでなく、
本当にその診療で患者さんが<幸せ>になっているかという
視点が大切と思えるという言葉、救命率や寿命延長という
数値の向上だけが医療の目標にならず、診療を受ける患者さん
の生活の質向上があるかなどが大切に思えるという慢性疾患の
先生の言葉にも共感しました。急性期医療と慢性期医療で
ガイドラインは異なるし、短期的な視点でなく、長期的な
視点で医療を考えていくのが大切と思える会議でした。
ガイドラインが医療者個人のための情報源から
チーム医療の質向上していくための組織が変わっていくための
情報源に変わりつつあり、そういうことにつながる
ガイドラインの作成や活用を引き続き考えていきたいという
座長の吉田先生の言葉に賛同・希望を感じて
会議に参加して良かったと思えていました。
こども医療センターや新生児医療と違う役目には
なるのですが大切な役目と思えるのでこの検討委員として
できることを今年はしていけたらと思えています。
ご意見ご感想などお寄せくだされば幸いです。
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