出生前診断のその先へ:「コウノドリ」最終話「オランダへ、ようこそ」への感想(前編)

コメント欄にメッセージお寄せくださった皆様
一緒に感想を書き残してくださることを
心温かく感じました。ありがとうございました。

自分の感想(前編)を書き残したいと思います。

最終回は
出演者、脚本、制作、音楽監修、医療監修、
チームコウノドリで集まって、
リアルタイムで視聴させていただきました。

【ダウン症が生まれること】
 第10話で妊娠を継続することを決めたご家族の物語が
続きました。<産むと決めたからこそ自分たちもできる
ことを尽くそう>というペルソナ医療チームのカンファレンス
の言葉がありました。

 当初の脚本や制作で作った脚本の初校を読んだときに大きな
気づきがありました。それはダウン症が生まれるときの医療現場
のことが皆、<知らない>ということでした。

 初校では「本日はダウン症の子が生まれるから、
治療や関係各所への連絡を迅速にしていこう」
というような言葉を交わし合う
ような内容に、<医療者でない人たちの
ダウン症の誕生のイメージ>を知った気がしました。

新型出生前診断やダウン症と
ご家族の支援を語り合う前にダウン症
の誕生の様子やご家族の気持ちの変遷
をしっかり伝えることが大切な気がしました。

制作部や脚本の皆様に伝えたのは

「ダウン症は病気というよりは、体質のようなもの
かもしれない。

合併する病気が重いのならその病気に備える
準備はするけど。ダウン症だからといって
特別な治療は生まれたときにいらない
です。

ダウン症自体は町や学校なので出会うことが多いから、
区別されがちだが
生まれつきの病気の中では必ずしも重症な病気でもなく、
生まれるときに具合が
悪い子は一部で、元気な子のほうが多い。

だから、ダウン症だから特別に準備する、扱う
のではなく、元気を確認したら、親御さんから引き離さず、
周産期医療ですべき
とされることをいつも通りすることが大切と思っている。

ダウン症でないお子さんとご家族が生まれて
感じる喜びやぬくもりを特別視して奪わないように
したいし、ご家族のもとに生まれるのは<我が子>
なんだという実感が沸くのをじゃましないようにしたい。


情報提供はするとしても連絡などは
ご家族がしたくなったときでもいいくらいと思っている。
ということを伝えた今回です。

実際のドラマは、そういう周産期医療を
しっかり描いてくださった気がしました。

「肩の力を抜いて」 「かわいいという気持ちが湧く」
 「特別でなく」「押し付けにならずに見守る」
ペルソナの皆様の言葉は、周産期医療が親子の
愛情が湧いてくる時間を止めてしまわないように
ご家族を一緒に見守る姿勢が大切と教えてくださる
気がしました。

今橋先生のラストシーンはフォローアップ外来で
ダウン症のご家族と話すシーンでした。<かわいい>
という気持ちが溢れているご家族の言葉への
今橋先生の表情が素敵に思えて
いました。ママさんの胸で笑顔を浮かべる
1ヶ月のダウン症の娘さんは当院のNICU卒業生の
お子さんでした。かわいい子役デビューに心温かくも
感じていました。

そして、ご家族には生まれつきの御疾患であっても
我が子が生まれる喜びはあることを伝えたい医療現場の
気持ちが伝わればと思いました。


【生まれることより、育てることへの不安】
ダウン症のお子さんを産むと決めて、
一生懸命調べるからこそ不安が募ったり、
家族間で気持ちのすれ違いがでることもある
ことを描いていましたね。これはダウン症を問わず、
NICUに入院するご家族に共通のことに思えます。

ダウン症を含めた様々な疾患や障害とともに
生きるお子さんやご家族を地域で支える場所も
あることを見学するシーンがありましたね。

このシーンは、今年3月に以下の
市民公開講座を企画してくださった



の講演をしてくださった当院の
強力なサポーター
でのロケ、そこに集うご家族でした。

ダウン症のあるお子さんは146名の
オーディションから選ばれたという男の子、
演技を意識したりしてない<自然な姿>に
尊敬を感じました。

ダウン症のお母さん役の奥山さんの言葉や表情も
すごく素敵でしたね。奥山さんやダウン症の家族会
の皆様と今回ご一緒できて自分もご縁を嬉しく感じました。

ダウン症の先輩ご家族の言葉は取材に協力してくださった
当院のダウン症のご家族の皆様の想いもちりばめられていたと
思えました。

そして、ダウン症ご家族の皆様が集ってくださった

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実際の子育て支援の場所は
ダウン症のお子さんばかりが集まっているわけでない。

様々な理由、事情のお子さんが集まっている様子を伝えて
くださいました。

医療ケアとともに生きるお子さんたちの
就園・就学支援の大切さの伝えたくて

上記の講演会にも参加してくれていた気管切開とともに
成長するダブルはるかちゃんにもエキストラ出演
をお願いしたシーンでした。
参加してくださりありがとうございました。

コウノドリに感動したとかしないとかだけでなく、
コウノドリに心寄せてくださった人たちにこういう
場所のことを一緒に知ってもらえたらとも思いました。

【<オランダへ、ようこそ>のNICUシーン】


最終回の副題は「オランダへ、ようこそ
でした。これはこのブログの中でNICU卒業生の
そらくんのママさんが自分に教えてくれた詩です。
この詩も、第10話,11話の話もダウン症だけの
話でなく、NICUに入院するご家族全員につながる
ことだと思えていました。

<オランダへ、ようこそ>の朗読シーンは
実際のNICUをドキュメンタリー風に撮ってみたいと
いってくださった制作部の皆様の提案を聞いた時点で
涙が出そうになったのですが、実際の映像を
その方々と拝見して、その提案の素晴らしさを改めて
感じました。

で清塚さんが今回のコウノドリのテーマ曲
「For Tomorrow」のヒントになったといってくれた


ゆいねちゃんとこっちゃんも登場させていただき、
スタッフの皆様のご厚意を感じていました。



NICUでカンガルーケアをしながら過ごすご家族の笑顔、
入院が続いていたとしてもご兄姉とともに家族の時間を
積み重ねているご家族の姿、
この詩の<オランダ>のような場所かもしれないNICUを伝えてくれた
シーンであり、実際の現場だから伝えられるかもしれないことをペルソナの
NICUとコラボするように伝えてくださったシーンでした。
詩を伝えてくれたそらくんのママさん、

映像に登場してくださったあらたくんやゆいねちゃんを
はじめとしたご家族の皆様、

NICUスタッフ
には、それぞれにありがとうございました。

2年前の最終回はNICUからお家に帰っての
クリスマスシーンが素敵だった


18トリソミーのなおとくんの仁君、2年前は
厳戒態勢の中で仁君のお家にチームコウノドリで
訪問してのクリスマスシーンですが、2年経って
立ち会わなくていいかなと画面で拝見したなおとくんの
横浜の街の中でのクリスマスシーンに視聴者として
感動もしていました。第1話と最終回でこの物語を
締めてくれた仁君の可愛らしさでした。

フィクションだからこそ伝えられること、
ノンフィクションだからこそ伝えられることを
ペルソナ医療センターと実際のNICUの画像を
融合してくださったこれまでにもないようなドラマ
シーンだったのだと思えて感謝でした。

羊水塞栓、新井先生帰還、ペルソナメンバーの旅立ち
などについては
後編としてまた、下記に書き残しています


引き続き、ドラマをみての感想や
ご自身の経験や想いなどをコメント欄に
一緒に書き残してくだされば心強く感じます。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  


フォローしてくださると嬉しく感じます。





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Posted byNICUサポートプロジェクト

Comments 8

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hoshi  
No title

おはようございます。
毎回楽しみにしていたコウノドリも、とうとう終わってしまいました。
娘の稽留流産のショックも、ようやく癒えてきた我が家です。
が、この先も、まだまだたくさんの試練があることを改めて感じ、本当に命が誕生するということは、奇跡なのだなと思いました。
ダウン症のお子さんは、よく見かけますが、家族の葛藤があるんだろうことは、ますます感じました。

みずきち  
No title

コウノドリはちょうどうちの子がNICUを卒業した頃に連載が始まって不安だった時期に勇気づけてもらった作品です。今回の最終回はオランダへようこそによって、そらくんママ、豊島先生の思いも伝わり素晴らしい演出に感動しました。既に私の周りでも話題になっていますよ。それと、私の友人が出産時に大量出血により生死を彷徨った事も小松さんと気持ちが重なってしまい胸が締め付けられました。当時の話は友人から聞いて知っていたつもりでしたが、ドラマを見て現場は想像以上だったと改めて認識し、今、友人が元気でいてくれる事に心から感謝したいと思います。
最後になりましたが、豊島先生のご出演とても素敵でした。

NICUサポートプロジェクト  
No title

メッセージくださる皆様、それぞれにありがたく拝見しています。<内緒>にクリックすると管理人以外みられないので、鍵マークがつかないように内緒にクリックせず投稿してくださると一人で抱えない気持ちになりありがたく感じます。内緒にクリックせずの再投稿をお願いできたら嬉しいです。皆様、ありがとうございます。

hot*y*6j*  
No title

豊島先生、お疲れ様でした。
あいらママです。
コウノドリ全話拝見しました✨ラストはまさかの、オランダへようこそで、涙溢れる時間となりました。
全話に散りばめられた想いを感じて様々考える機会となりました。
次のステージを考えた時、何かに思い悩んだ時、特に病気あるとかないとかあまり関係がなくて、毎日をキラキラにするって再度感じた週末でした。本当に考える素敵な時を、ありがとうございました。

tok*****  
No title

<猫派>です。最終回で、「にこてらす」ってどこかで見たな、とは思ったのですが、3月の講演会でお話を聞いたことを、この記事を見るまでど忘れしていました。自分の記憶力のなさ、意識の低さを痛感しました(;w;)
それはともかく、ドラマの「にこてらす」の場面から、さまざまなご家族が集い、思いを共有して支え合う、あたたかい雰囲気を感じました。
「(あなたは)一人じゃない」という言葉が、リフレインのように表れた最終回の中でも、現実にこのような「つなぐ」場があり、担う人々がおられることに、力づけられる感じをいただきました。

lun*****  
No title

こんにちは。私は臨床検査技師です。
医療関係のドラマは国内、海外ともに好きでよく見ていますが、
コウノドリほど、友人知人からの質問などの反響が大きかったドラマはありませんね。
第1シーズンは風疹ワクチン、第2シーズンはHPVワクチン、子宮がん検診の大切さなど、
普通に生活している上ではあまり気にも止めないことの問題提起が自然に入ってくる内容で、
TBSドラマ班と医療監修の先生方、NICU卒業生ご家族の信頼関係からなる素晴らしいドラマを作ってくださって本当に感謝しています。
ペルソナメンバーはそれぞれの道を進みましたが、またいつか第3シーズンを、無理ならばスペシャルでもその後のペルソナを見たいです。
普段、糖尿病指導に携わっているのですが、診断基準の改訂で5年ほど前からGDM疑いから患者へとなる方が増えているのですが、
お産は病気じゃない、前は大丈夫だったと、あまりおおごとに捉えない方も多く、インシュリン治療を受け入れず悲しい結末を迎えたケースも増えました。
糖尿病だけでなく、不育症など毎日つらい自己注射をして産んだ方々も取り上げてほしいので続編を期待しています。

M.K*  
No title

「オランダへようこそ」とても共感しました。わが家に例えるなら、1人目の時は予定通りイタリアに到着!2人目は1度イタリアに行ってる事もあり、心にも余裕があり行程も順調、予定日に到着。。がしかし、あれ?知ってる場所と違う…あれ?到着した次の日にオランダに着いたことを知りました。予想もしてなかった土地に右も左も分からず、ガイドブックもなく、オロオロしている私の前で看護師さんが我が子をとにかく愛おしそうに、抱いてくれていました。すごく安心したし、嬉しかったのを今でもよく覚えています。
オランダ、なかなかいいとこですよ!少し大変なところもそれはあるけど、イタリアに居たって大変なことたくさんあるし、オランダは思っていたより素敵なところで、結構わたしは満喫しています。ニコニコ笑顔のガイドさん(我が息子)に導かれ、たくさんの素敵な人と会えたり、いろんな所に行っていろんな発見ができたり。薄っぺらい私が少しは人間の幅ができたかなーなんて思わせてもらったりしています。
最近は、オランダ行きはわたしの人生の中で最初から決まっていたのでは?と思っています。

きょうちゃん  
No title

豊島先生、再度のこんばんは(*^^*)
コウノドリ最終話、拝見しました。「オランダへようこそ」の詩は、そらママさんからの紹介だったんですね。ドラマの中で読み上げられたとき、映像や音楽と共に内容がスッと入ってきて、涙が出てきました。
うちは、初めての旅がイタリアで、次も当然のようにイタリアに行くつもりでいたら、そこはオランダでもない、秘境のような場所でした。ガイドブックもない、そこに行った人がいるのかも分からない…イタリアとのあまりの落差に絶望し、先が見えず…。でも、ガイドブックなんかなくたって、他に人がいなくたって、今は色んな国々にいる仲間と知りあい、国は違えど共通する想いを語り合い、楽しく過ごせています。そのきっかけになったのは、このブログです。村田選手と豊島先生には感謝しかありません。このブログは、世界の色んな場所と人をつなぐ、飛行機のようなものですね(*^^*)
最後のシーンで先生を発見したときは家族で大騒ぎ(笑)さすが、何の違和感もなくエコーのご指導されてましたね。
豊島先生、ご多忙な中、コウノドリの監修、本当にお疲れ様でした。素晴らしいドラマをありがとうございました&