アジアの新しい新生児医療を切り拓きたい: 新生児医療国際臨床研究シンポジウム in 神奈川の報告(その1)


みなとみらいの海の真近にある


パシフィコ横浜です。アジア各国から
ご招待した先生方から「美しい街」と
言ってもらえて地元愛を感じる気がしました。

先週の土曜日は


国際シンポジウムの第一日目をパシフィコ横浜で
開催しました。

企画の趣意書は以下です。
下記はシンポジウムの趣意書です。

神奈川県立病院機構は5病院から構成され、高度な専門医療を県民に提供するとともに、臨床研究を通し最先端の医療を担っていく使命をもっている。臨床研究を進めるにあたって、一国における情報共有には限界があり、多様なアプローチが不可欠である。従ってアジアの専門家との討論は、臨床研究の市場を開拓し、新しい方向性を提供してくれるのである。更に、アジア諸国との学術交流は航空機で数時間の距離にあり、文化的歴史的背景が類似していることの利点に加え、少子化という我が国の小児医療を補完し、発展に向けて不可欠の要因を持っている。
このように、アジアにおける小児医療の発展のための国際シンポジウムは意義のある催しである。
「アジアにおける新生児医療の進歩2017神奈川」がこの国際シンポジウムのメインテーマである。一方で、このシンポジウムは3つのサブテーマからなっている。「遺伝医療」「合併症のない未熟児医療をめざして」「アジアにおける新生児複雑性先天性心疾患の医学的管理の共同研究の道を探る」である。3つのサブテーマの内容については、末尾に記してある。
私たちの病院では、症例数や治療成績において、これらを得意としている分野であり、今回の委員は、世界的にも各分野の牽引役でもある。そして今日、これら3つのトピックはアジアの新生児医療の進歩を語るうえで重要な観点となる。新生児医療のこれら領域の診断、管理そして外科治療に関して討論することは、アジアの子どもたちの医療に多くの実を結ぶことになるだろう。
 
プログラムに関して、第一日目は、一般小児科医や小児医療にかかわる医療従事者および臨床研究支援者(CRCなど)を対象に、アジアにおける小児医療の進歩を概観し、現状を共有する中で今後の共同研究のあり方を模索する。第二日目は、遺伝医療、新生児医療、心臓外科医療の各専門分野において更に討論を深め、共同研究の具体的な方向性を探る時間とする。合わせて、神奈川県立こども医療センターの現況を見学していただき、小児医療の実際に即す議論を提案する。
 通常行われる学術シンポジウムの域を超え、科学的な討論を踏まえることは当然のことであるが、更に交流のきずなを深め、各国が置かれている社会・文化状況をも勘案し、産業経済発展や交流促進までも視野に入れたシンポジウムになることを目的とする。
 
Progress ofNeonatal Medicine in Asia, 2017 Kanagawa
組織委員長 山下純正
    (神奈川県立病院機構 神奈川県立こども医療センター 総長)



神奈川県の支援を受けて新生児医療の国際シンポジウムが
開催されることに支援してくださった皆様、ご参加の皆様、
準備をしてくださった皆様、留守を守ってくださる皆様に
感謝しつつ会場入りしました。



シンポジウムは黒岩知事のビデオメッセージからスタートでした。


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新生児医療を支えるのは自分の使命:村田選手に神奈川県知事から感謝状贈呈でも新聞記者さん達の前でお話しくださっていましたが、
黒岩知事のご縁の深い赤ちゃんが最近、NICUに入院する
ことになり、心配したけどその最先端の医療で救われたことを
伝えてくださり、新生児医療に感謝したというご経験や
新生児医療への想いをつたえてくださいました。

そして、神奈川県は「健康で長寿を目指す未病プロジェクト」を
進めているけど、0歳から未病への取り組みは始まっていると感じ、
周産期医療や新生児医療も県をあげて応援していきたいという
心強いご挨拶でスタートでした。


黒岩知事に続いて
今回のシンポジウムを提案してくださった
県立病院機構の土屋理事長の
ご挨拶でした。

昨年は<がん>を神奈川県主催の国際シンポジウム
のテーマでしたが、今年は新生児臨床研究という
テーマで国際シンポジウムをご提案くださいました。

NICUの中で孤独を感じつつ、
立てこもるように仕事をしていた頃を考えると
様々な方々の支援や応援で風に後押しして
いただいていることを感じました。


学会でも英語のセッションだと人が集まりづらい日本において
パシフィコ横浜の100名の会場がガラガラだったどうしようと
心配していた日々でした。

院内外、県内外から心強く感じる
小児医療に関わる方々が多数ご参加くださり、想定を越える
盛況な会場になっていたと感謝でした。




遺伝科の黒澤先生の企画の
最先端の遺伝子診断のシンポジウム、
心臓外科の麻生先生の企画の
アジア各国で体制が異なる中で
先天性心疾患の手術に向き合う心臓外科の情熱を交換し合うような
シンポジウムがありました。他の専門性の診療科の
国際シンポジウムを身近で聞けることに
様々な気づきを感じました。

新生児医療は早産児の医療だけではなく、
遺伝科をはじめとした内科系の診療科、
心臓外科をはじめたとして外科系の診療科の
先生方も関わってくださっているからこその
医療だと思います。



自分たちは早産児医療について、韓国・台湾・日本の現状と
東アジアの研究協力体制の模索と言うテーマの
シンポジウムとしました。



シンポジストの先生方と相談して、あえて学術的な
内容をメインにせず、会場にいる様々な方々に新生児医療の
今を伝えるつもりでシンポジウムの流れを考えました。

台湾・韓国・日本で15分づつ、6名でリレー形式で
早産児の救命率や発達の予後の状況、
社会的な支援の
状況、臨床研究をNICUでやっていくためには。。。という
意見を話させてもらいました。



東洋と西洋の文化が入り交じるように感じる台湾の
先生方は新生児医療が洗練されている気がします。
ランダム化比較試験で素晴らしい研究も多いです。

データベースのベンチマークをした上で
診療の質向上プロジェクト的なチーム医療の
改善プロジェクトなども取り組んでおられ
学ぶことが多い台湾の先生方のお話でした。

以前、下記のように紹介したような

NICU卒業後のフォローアップ体制の向上を国として
行政に問いかけているご活動もあります。



日本と似ているところが凄く多く感じる韓国、
研究については日本より成果が大きいように感じる
韓国の先生方からも
各国の新生児医療をよりよくしていくために新生児科医や
NICUスタッフが取り組んでいること、社会に問いかけていること
などを各国の新生児医療のデータベースや社会統計のデータや
行政と話し合っていることなどをお話しくださいました。

日本・韓国・台湾と診療のデータベースを
確立した上で患者さんや家族への情報提供、
そして、病院間の診療成績の向上への取り組み
につなげようとしている部分が同様でこういう
メガデータの利活用を目指してくれていた
先生方の取り組みが社会の中での新生児医療の
整備や向上につながっていくんだなと
思えていました。

少子高齢化から人口減少社会になるような
社会状況は日本だけでなく、台湾・韓国にも
共通の未来への課題なんだと実感もしました。


自分と一緒に座長を担当してくださったのは自分の最初に親しくなった
国外の新生児科医である孫先生でした。
当院は当院主催の勉強会に年に3-4回、海を渡ってきてくださる
孫先生です。自分たち以外のNICUや学会にも参加していて
日本人よりも日本のNICUを深く知ろう、知っている先生だと
尊敬しています。

重症な患者さんを診ている新生児医療において
臨床研究するには様々な障壁がある、、、成績が改善過程にある
NICUでは臨床研究よりも診療をよくするためにやっていきたいことも
多い。いい臨床研究が出来るのは治療成績がいいNICUや国だからこそ
で日本はアジアや世界に向けての臨床研究を発信できるという
メッセージが心励まされる気がしました。

韓国や台湾の新生児科医の皆様の
同じ志を感じたり、日本の新生児医療を
讃えてくださる人間としてのさりげないご配慮を
素敵に思えていました。


池田先生に青森の取り組み、自分が神奈川の取り組み、
日本の中で場所は違えど連携しながらそれぞれの場所で
生まれる赤ちゃんをよりよく救うために取り組んできたことを
お話しさせていただきました。



質疑応答ではNICUの勤務体制、研修体制、働き方
などについて質問や意見の交換になりました。




新生児科医の人財育成の必要性は日本だけの
問題だけでなく、東アジア全体の課題だと
認識しました。


日本は新生児科医は増えつつ
あるかもしれないけど、それ以上にNICUを持つ
病院やNICUのベッドの増加が多くて集約化が
出来ていない分の人財や診療体制や成績の
地域格差がアジアの中でも小さくないことを
改めて実感しました。



出会えたこと、語り合えたことを大変ありがたく感じる
台湾や韓国の新生児科医の先生方の交流の1日目でした。


自分の講演内容は改めて
スライドとともにご紹介させていただきます。

ご参加の皆様、留守を守ってくださった方々に向けて
感想などコメント欄にお寄せくださればありがたくも
感じます。

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と毎日感謝しています。ありがとうございます。

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