人より何十倍も幸せにだってなれる:児童養護施設 聖母愛児園で<NICUのいのちの授業>

先週の日曜日には

言葉はコミニケーションの手段に過ぎない。。。
:専門医療通訳養成研修会にて周産期医療の講演
に参加して。。。

翌日の祝日の月曜日にご依頼されていた
授業のの準備をしていました。

授業の頼んでくださったのは
 児童養護施設 聖母愛児園
です。

 ドラマ「コウノドリ」第5話の感想をお寄せくだされば
のコメント欄に書き残していますが、
「乳児院や児童擁護施設のこどもたちとも付き合いがある自分です。
お誕生の日を聴きたくなったときに伝えられるのは
新生児科医や産科医だけなのかと思うので誕生日頃に毎年、
受診してお誕生日を祝い続けているお子さんたちも担当しています。

今回のドラマで感じたのは乳児院の女優さんの笑顔が
本物の児童養護施設で子供達を見守り続けてくださる
ような方々の笑顔の雰囲気を出してくださって
いるような気がして、
そこが自分にとっては一番の感動ポイントでした。」

このことを児童擁護施設から
自分のフォローアップ外来にきてくださっている
児童予後施設の方と中学生になった患者さん本人にお伝えしたら、
<いのちの授業>を企画してくださり、お伺いすることにしました。

児童養護施設の子供達に、妊娠や出産にまつわる新生児医療の話を
どう話そうか。。。と思案した前晩でした。迷いましたが、自分が中学生に
なるまで見守らせていただいた患者さんに、その日々を伝えるつもりで
話そう、自分たちがNICUで救った命を支え育ててくださった
児童養護施設の
皆様に感謝の気持ちを伝えるつもりで
話そうと思って準備しました。



こども医療センターから約25分、中華街や横浜スタジアムのある
関内駅で降り、



開幕を控える横浜DeNAベイスターズのラミレス監督、
主力選手達のポスターが並ぶ地下街を通り、


<I love YOHAMA ~横浜 プロ野球のある街>の鮮やかポスターを
見ながら地上に上がりました。聖母愛児園の先生に迎えにきて
いただき、横浜山手にある聖母愛児園に到着でした。


横浜スタジアウムや中華街の近くに児童養護施設があって
そこで生活している子供達や見守ってくださっている
職員の皆様がいることに多くの方に心寄せてもらったらと思えました。


前方に幼児から高校生までの子供達、
後方に職員の皆様がお集まりくださり
<NICUのいのちの授業>を聞いてくださりました。



綾野剛さんの言葉: 
あさチャン!のNICUニュース&コウノドリ放送への想い

をまず見てもらった上で、



コウノドリ DVD-BOX
を活用させてもらって。。。

ドラマ「コウノドリ」の第5話で生まれ育った乳児院を訪問する
サクラ先生と当時の育てのお母さんに思えていた乳児院の方の
再会のシーンを流しました。




「この物語の主人公のサクラ先生は
児童養護施設で生まれ育った産婦人科医であり、ピアノニストです。」

とお話ししてきました。

「患者さんの悩みや辛さに気づける優しい産婦人科の先生と
思いました。」
とお伝えしました。

この乳児院のシーンやその職員の人たちの表情が自分が
病院で出会ってきた聖母愛児園の職員の皆様のやさしくて
穏やかな笑顔とそっくりな気がしていた。

コウノドリのスタッフの方々にそれを伝えたら、児童養護施設も
しっかり訪問や取材して、明るくて優しいその雰囲気をドラマで
伝えたかったと言っていたことなどをお伝えしました。



その上で、コウノドリの第4話で切迫早産で妊娠を中断するかどうか
を話し合うご家族と医療者、産むことを決断する場面、お誕生の場面、
471gで生まれた赤ちゃんがお母さんの手を握るシーンなどの場面を
少しづつ流しました。

親御さんも医療者も赤ちゃんの誕生を悩みながらも喜んでいる、、、
どんな命にもその誕生を一緒に喜んでいる人たちはいるんだということを
伝えられたらと思いました。



そのあとは県内の小・中・高校で続けている授業のような話をしました。


新生児の命・・・両親の<決断>(ニュースZERO公式HP動画配信)
の期間限定で公開中の動画も流しました。

親御さん達も悩みながら子供達の命と向き合っていることもあるという
ことを伝えたかった自分です。


そして、
最後は、自分がコウノドリで一番共感・感動したシーンを
流しますと話しました。

コウノドリの第1話の未受診妊婦・駆け込み出産の
母児
のお母さんが子供を病院に残して退院していくシーン、
残された赤ちゃんにサクラ先生と今橋先生が2人で話すシーン

サクラ先生が小学生のときに周囲に
しょーもない言葉をかけられて喧嘩して児童養護施設のケーコママと
謝りいき、その後に海でケーコママさんに伝えられた言葉を
サクラ先生が赤ちゃんの手を握りながら語りかけるシーンを
流しました。

人の心の痛みがわかる人たちが集まる会場だと思えるからこそ
自分がこのシーンをかける気持ちがわかってくれるのではないかと
思えてあえてかけました。


サクラ先生が赤ちゃんに
君はきっとこれから人より辛い想いをたくさんするかもしれない、、、
でも、、、人より何十倍も幸せになることだってなれるんだよ。。。
負けるなよ。。。生まれてきておめでとう」
という切なそうに
そしてやさしく語りかけるシーンが自分はすごく好きなんだという
ことを伝えてきました。

「自分もこども医療センターで同じような状況をこれまで
経験してきました。そして、そういう子供達のご成長を
外来で見守らせてきた。

こどもの誕生を喜ばなかった親御さんはいない、、、
でも、親だって人間で悩むことやプレッシャーに向き合い
続けることが難しいことだってあると思っている。
人はそれほど強くない・・・と思っている。
愛児園でやさしくて素敵な笑顔に囲まれて育つ
患者さん達にいい大人達に出会えてよかったねと
思うこともある。

そして、サクラ先生のように病院にも
「辛いことはあるかもしれないけど、
負けないでね。。。素敵な大人になってね」
と応援しながら送り出した大人達もいるんだと
いうことを子供達にも伝えたかった」
という気持ちを話し、

約1時間30分の授業を終えました。

授業の後は
子供達や職員の方々と感想をお聞きしたして過ごしました。
明るくて前向きで優しい愛児院を改めて感じ、
こういう機会のきっかけを授けてくださったコウノドリにも
感謝でした。

こども医療センターに通う子供達が近寄ってくださり
⚫⚫️先生に診てもらっていると担当医の先生を教えてくださったり、
病気のことなどを伝えてくださったりしました。小児医療と
児童養護施設との距離感を感じた自分でした。

授業の後は自分が担当してきた中学生になった
NICU卒業生のお子さんと、そして、
共同生活を送るホームの案内、お部屋も含めて
見せてもらいました。外来ではわからない子供達の
日常を伝えもらう機会でした。

自分が昔プレゼントした


を大切に繰り返し読んでくれていたこと、持っていて
くれたことを嬉しくも感じました。



複数の子供達で共同生活のホームの様子を拝見させてもらい、
質素だけどやさしくて、こういう場所を支援してくださっている
方々がいることを改めて感じました。

自分はNICUで長く一緒に働いているスタッフにも感じている
ことですが、血縁とまた違った一緒に生きる<家族>と思える存在は
あると思っています。ホームの子供達や職員の皆様と話していて
<素敵な家族>を感じる時間でした。


自分はこども医療センターの院内外の医療者との話し合いの中で
「親御さんが手術などを含めた集中治療を躊躇ってしまう赤ちゃん達
について、親御さんが育てるのを希望しない時にそれなら乳児園などで
みてもらえばいいのではないか。。。」
という発言をする医療者に
乳児園や児童養護施設で高度な在宅医療は集団生活の中で
難しいという部分を伝えるようにしています。

自分たち、
小児医療者は児童養護施設などの生活などを知った上で
その中で生活できるような医療をしているのか? などを
考え続ける必要があると改めて思う時間でした。

居間で
中学生や高校生の子供達と授業の感想やそれぞれの学校生活を
お聞きしたり、将来の夢などをお聞きしながら、それぞれが
優しい子達だなと思いました。

この場所で生まれ育ったからこそ、気づける人生の意味、
人への優しさがある気がして、それぞれの未来を応援したい
と思えました。

自分の患者さんに生まれた瞬間から赤ちゃんの時にNICUで
頑張っていたことを知るのは自分だから、その時の気持ちを
今日は話させてもらって伝えられてよかった。これからも会えるの
楽しみにしているし、優しい大人になった姿を楽しみにしているし、
結婚式呼んでくれたらいくからそれも楽しみにしているよと
伝えた自分でした。

共同生活だからチャンネル戦争があり、
コウノドリ見たくて全部見れなかった。。。
と伝えてくれたNICU卒業生のお子さんでした。


コウノドリのスタッフに頂いた発売前のサンプル版の


コウノドリ DVD-BOX
を大事にしてくれそうだし、コウノドリスタッフの
皆様も喜んでくれると思うからあげるよ。。。と
いっておいてきた自分でした。

喜んでくれた
ホームの子供達の笑顔に、コウノドリは周産期医療の
物語であるとともに児童養護施設のことを伝えてくれた
改めてありがたいドラマ
だと思いました。


1年に1回、
病院で出会う時以上に素敵な笑顔を
みせてくれたNICU卒業生に見送られて
別れました。

迷ったけど引き受けてよかったとおもえる1日でした。
お誘いくださった聖母愛児園の皆様、ありがとう
ございました。






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Posted byNICUサポートプロジェクト

Comments 5

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tok*****  
No title

<猫派>です。10数年前、山手と本牧の中間地点に住んでいましたが、「聖母愛児園」のことはこの記事で初めて知りました。自分の無知が恥ずかしいです。
聖母愛児園の方々の温かい雰囲気が、コウノドリの5話の乳児院と似ているとのこと、素敵ですね。でもNICUで生まれて愛児園で育ったお子さんたちにとって、自分が生まれた時のことを語ってくれるのは、病院のお医者さんや看護師さんだということは、この記事を読むまで考えていませんでした。豊島先生がお忙しい間を縫って、NICU卒業生である施設のお子さんにお話をなさるのが、「生まれてきて、おめでとう」の大きなメッセージになっていることを思って感動しました。
「コウノドリ」のブルーレイの特典映像の「スペシャルメイキング」で、松岡茉優さんが豊島先生の立ち合いのもとに、こども医療センターの二組の親子さんと対話する場面がありましたね。豊島先生、映り込まないようにされている感じでもったいないような。特典映像といえば「BABY演奏シーン・スペシャルVer.」は大満足です。乳児院のシーンもサクラが子供たちの前で弾き終わるまで映ってました。

NICUサポートプロジェクト  
No title

> <猫派>さん、児童養護施設でNICUの話をする意義を感じた今回でした。同じ<こども達>の未来を応援する職種なんだと改めて思いました。「コウノドリ」のブルーレイの特典映像に自分たち出ているのですね。視てみます。自分、よく<映りこまないように隠れている?>とテレビの放送の時に聞かれるのですが、写真を撮りたいので自然とテレビカメラと同じ位置に動いているのだと思います(^o^)
ベィビー演奏シーンも視てみますね。いつも心寄せて下さり感謝です。

gako  
No title

もし、障害のあるウチの子が私が根をあげたら、こちらにお世話になるのか?と頭をよぎりました。私の事情で健常者の子供なら育てられるけど色んな障害があって医療的な処置が必要なら最後の隠し球として使ってたのか?その時は中絶できる時にすればよかったと後悔するのか、妊娠中のエコーで見付けてくれなかった産科医を恨むのか…
同時に、介護の職場のお客様でも親と過ごせなかった人生の先輩がたくさんいて、それぞれが困難な中で支えてくれた人達の話を聞く事をしみじみ思い出してしまいました。

NICUサポートプロジェクト  
No title

> gakoさん、いつも心寄せて下さりありがとうございます。NICUの医療現場では時としてご家族からも、医療者からも児童養護施設、乳児院という言葉が出ます。。。でも、自分はいつもこういう言葉が出ること自体、児童養護施設のことをよくわかっていない社会ではないかと思えることがありました。今回、それを改めて感じましたが、自分は児童養護施設のお子さん達はたとえ、血縁はなくても<違った形の愛情ある家族>の中で暮らしていると感じます。血縁がない家族だから不幸でしょという風にも思えない自分もいます。一方、大家族で大切なものを大切にしているような、無駄はないような生活を大家族でしているのかなと思います。在宅医療が必要なお子さん達がその中で生活できるか、、、その育児は誰ができるのか?という部分を考える必要があるのかなと思っています。児童養護施設の集団生活の中で暮らせるような医療を目指したい、それがこども達の居場所を奪わないことなのかなと思うことがあります。<つづく>

NICUサポートプロジェクト  
No title

<つづき>gakoさんのおっしゃるとおりでこれは、介護施設の問題につながっていると思います。自分は様々なニュースを見るたびに施設だけの問題なのか、家族や医療者の施設の現状を理解せずの、期待や要望が矛盾をよんでいるのではないかと思える気もします。養護施設のお子さん達は愛情の中で育っているし、家族がいないからこそ、家族の大切さをよくわかっているこども達も多いのかな。。。と思います。<ある>から<ありがたさ>にきづけず、<ない>からこそ<大切さ>に気づけることも人生にはあるのかなと思えている自分です。gakoさんのコメントにはいつも共感します。ありがとうございます。