NICUにおける医療通訳の役目 (MICかながわ神奈川県医療通訳派遣システム事業)

コウノドリ第4話の後は講演の準備をしていました。



翌朝,早起きして本郷台の
アースプラザホールに行ってきました。


神奈川県は他国籍のかたが一番多い都道府県です。
横浜港,中華街,沖縄につぐ米軍基地面積と多国籍
の人が住む街の1つです。こども医療センターにも
多くの外国籍の患者さんと御家族がいらっしゃっています。
そのときに医療通訳ボランティアとして御世話になっている
の医療通訳スタッフの勉強会の講師として
お呼びいただいておりました。

緊急で医療通訳をお願いすることも多い周産期医療です。
いつもの御支援に感謝を感じています。数多い医療の中から
新生児医療をみんなで学びたいといってくださったお気持ちにも
感謝してこの役目をお引き受けしておりました。


朝,京浜東北線が信号事故でストップしたため開始時間を少し
遅くすることになったのでその間,
に書き残しているような当院のNICU取材とコウノドリの予告などを
流しておりました。前晩のコウノドリを沢山の方がみてくださっていた
ということで,ありがたくも感じました。


勉強会の開催に当たっての自分を講師に推薦してくださった
佐藤さんのご挨拶がありました。

神奈川県とMIC神奈川の協働事業としての医療通訳派遣システムは
昨年,5000件弱の神奈川県内の医療機関からの通訳依頼があったそうです。
そのうちの1割が神奈川県立医療センターだったということです。

11の外国語通訳を可能なMICかながわですが,昨年は9カ国の通訳の依頼が
あったそうです。

ロシア語がまだないということが新潟に住んでいたこともある
自分には太平洋側らしいなと思っていたのですが,
一番多かった依頼は英語,
続いて,中国語ということでした。

こども医療センターは全依頼の約1割を占める依頼をしているようです。
NICUでも国内留学の先生方は多国籍な患者さん御家族が
いることを毎年驚かれます。
難しい医療通訳が必要となるこども医療センターとも思いました。

自分の外来の患者さんでもアメリカ,カナダ,中国,韓国,
台湾,パキスタン,モンゴル,タイ,アルゼンチン,ブラジルなど
多国籍の患者さんと御家族と出会ってきたことを想い出しました。


佐藤さんが自分を講師に読んでくださった理由を述べてくださり
胸が熱くなりました。

「中国のご家族がNICUでの病状説明に同席したことがあったが,
共に考える,難しいことを決めていくのを待ちながら一緒に
いてくれるような姿勢に感動した。間をとって御家族が考えている
時間などにも寄り添ってくれているのをみて通訳の勉強会に
来てもらいたいと思っていた。。。」
と自分が担当していた
患者さん達の病状説明を例に出しながら
伝えてくださいました。そんな風に思いながら
病状説明に同席してくれていたのかと改めて思い,
ありがたくも感じました。

「いつもはどう患者さんに訳して伝えようかと
メモをとって考えながらお医者さんの話を聞いている自分達
だけど,今日は訳そうと考えてメモをとる必要は無いので
ゆっくり話しを聞いていきましょう」という言葉が印象的でした。


会場に集まってくださった11カ国の言語の通訳さん200名の
方々にNICU医療現場で自分と患者さん御家族が話し合っている
病状説明などをお話しさせていただきました。



最初のスライドは上記で
医療通訳の役目をそれぞれに見つめ直す機会にして
くださればとお話しさせていただきました。

6年前の報道ステーションで放送された
の視聴からスタートして 

いのちの授業などでしている内容を通訳さん向けに
変えてきた前の晩でした。




救命と共に先の事が心配だからこそ
悩むご家族の気持ちの背景,日本の救命医療などの
現状や倫理的にみんなが悩んでいる部分,

どのNICUに入院するかで10倍以上の死亡率や
後遺症の生じる率に差異があるような日本の現状も
お伝えしてきました。


周産期医療を越えて日本の医療の現状や悩みなどを
実際の患者さんとの言葉のやり取りを紹介しながら
お話しさせていただきました。








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などで報じた頂いたような
赤ちゃん達とご家族の物語や想いを生徒さん達に
自分なりにお伝えさせていただきました。



そして、最近感じている,こどもたちだけでなく
家族の気持ちや生活にも目を向けることの大切さ
などもお伝えしてきました。

自分の話はきっと難しいかもしれないので
よりわかりやすく描いてくださっていると思える

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の宣伝を改めてして,

自分が通訳の方々に最後に伝えたいことは

のスライドで伝えてきました。

どんなに自動翻訳機が進化しようと
医療通訳には叶わないと思う。それは異国の地でこの世の果てに
思える様な状況に直面したときに,自分の国の文化や背景を
知りつつ,母国語で話しを聞いてくれる人,異国の地の
医療者に想いを伝えてくださるような存在には機械は
なれないからです。ただ,言葉を訳すのでなく,患者さんや
家族が病気や障害と共に生きていくことになるかもしれない
生活を支援することに心寄せて欲しいという部分を伝えてきました。

質疑応答も沢山でました。
それぞれのご経験でどうしたら良かったのだろうかと
思える事例もお伝えくださいました。

自分達も含め神奈川県の様々なNICUで
治療は希望されたけど,面会に来れなくなる御家族,
こどもと生活することが辛くなってしまったご家族
などについて,どうして
治療は希望されるのに面会に来れない気持ちになるのか?
自分達はどんな支援ができたのだろうか?などの質問もありました。

日本人のご家族でもそういうことは時としてあること。。。

それが
文化や宗教,医療体制などが異なる異国で日本人でも話し合うのが
難しい内容の周産期医療。普段以上にご説明やコミニケーションをしながら
治療方針を一緒に決めていくべき私達のNICUだが,救命を優先して
外国籍の患者さんの御家族をとまどいの気持ちを
置き去りにしてしまうような
コミニケーションへの尽力が不足しているからかもしれない。。。

異国の地でアウェーに感じるような状況の中で
難しい医療に直面して家族の生活をスタートする外国籍の
方々の支援者になって欲しいし,医療者と一緒にどんな風に
コミニケーションをとっていたらいいかの方法論を今後とも
一緒に考えさせていただきたいという気持ちを伝えてきました。

通訳さん達の想いや願いに触れ,もっと自分達も
通訳さんと連携や協力の仕方を考えることで
診療の質改善は出来るように感じました。
2時間にも及ぶ意見交換が出来て良かったと思えて,
何度でもお手伝いに来ますと伝えて会場を去った土曜日でした。

この企画をサポートしてくださった皆様に感謝と共に,
ご参加してくださったたくさんの皆様に
御意見御感想などコメント欄に
お寄せくださればありがたく感じます。


御意見御感想などがあると心強く感じます。

コメントでなくても毎日,下記をクリックしてくださっている
皆様にも新生児医療を社会に伝えるお手伝いをしていただいている
と毎日感謝しています。ありがとうございます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
下記に参加してみました。
下記クリックするとわかりますが,
ブログランキングで上位になって
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みんなで身近に感じてもらえるきっかけを作れたらと
思います。下記のどれかにクリックしていただけると嬉しく感じます。
(スマホの場合はパソコン版にした上でクリックが必要のようです)

 

   
  

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Posted byNICUサポートプロジェクト

Comments 4

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みぃ  
No title

医療通訳。初めて聞いた言葉でした。

今回の事で色々経験しました。いつか、私も辛い思いをしている人の役に立ちたいと思いました。
私には何も出来ないけど、今なら辛い思いをしている人の気持ちが少しはわかる気がします。共感できる気がします。

でも、まだ、私は何も出来ていません。医師でも看護師でもない私には何も出来なくて悔しくて焦っていました。

外国語が話せれば、医療通訳という形で役に立てるんですね。残念ながら、私は英会話も出来ません・・

まだまだ私の知らない事ばかりです。
私にも出来ることがあれば、また教えて下さい。

NICUサポートプロジェクト  
No title

> みぃさん,「医師でも看護師でもない私には何も出来なくて悔しくて焦っていました。」という言葉,「医師になっても何も出来ない」と思って自分も悩んだり,<不確かなで危険なことでも何かをしていることでその人のためになっている>と思いたかった頃もありました。ただ,<何か出来る>と思いすぎる人達が悲嘆を分かち合えるわけでもない,悲嘆を感じる人達に心寄せる,傾聴する,側にいる,時の流れを一緒に寄り添うほうが大切な時もある,,,<何もできない>と思わなくてもいいのかも,,,と思うようになりました。外国語が出来る人は外国語を活用して寄り添えるかもしれないし,昔,同じような周産期で悲嘆を経験された人達のその後の想いや生き方が誰かを救うことも未来にあるのかと思います。みぃさんのようなこの場所に気持ちを寄せてくださることだって,どこかの誰かを救っているかもしれません。「気遣いないうちに私達,人間は誰かに支えられ,誰かを支えているかもしれない」ですよね。いつもメッセージ感謝です。

peppermintpatty  
No title

先日、先生の講義に参加させて頂きましたMICかながわの
通訳スタッフです。
日頃、通訳スキルや医療知識を自己研鑽したり、仲間と切磋琢磨
したり勉強しておりますが、もう一つの背景知識である医療現場や
患者、医療者の思いを伺う機会は殆どありませんでした。今回の
講義を通じて、医療通訳が担う役割を改めて考える貴重な機会と
なり、心より感謝を申し上げます。
また、神奈川県医療通訳派遣制度の下で、医療者と患者との
コミュニケーションをサポート出来ることを誇りに思います。
これからも現場に寄り添う通訳を目指し、努めて参りたいと
思います。
昨日、医療通訳現場に向かう途中の田園都市線長津田駅で
「ボクらは毎日、奇跡のすぐそばにいる」を記してある
コウノドリのポスターを発見しました☆先生の講義後だけに、
この言葉に格別の思いを抱きました☆感謝

NICUサポートプロジェクト  
No title

> peppermintpattyさん,医療通訳の皆様への講演の感想を知りたく感じて居たのでありがたく感じました。<神奈川県医療通訳派遣制度>,自分も手伝いたい気がしていたこの前の講演会でした。<現場に寄り添う通訳>が<患者さんと家族に寄り添う医療>につながると信じて今後とも一緒に考えさせていただけたらと思います。長津田駅,今週,コウノドリの撮影セットに訪問するときに降り立ちました。また,いく予定ですが同じポスターをみさせていただきますね。今後ともメッセージお寄せいただければ感謝です。