韓国NICU旅日記2(第3回韓国新生児心エコーシンポジウムで特別講演)


本日は韓国出張2日目の報告をしたいと思います。

机の上で仮眠を取りつつ、
スライド完成とプレゼンテーションの準備をギリギリ
終えた感じで迎えた朝でした。


Gachon University Gil Medical Center
孫教授が迎えにきてくださり、韓国ランチに連れて行ってくださいました。


湯気が立つような韓国スープとキムチで韓国を感じつつ
昼食をとりました。



第3回韓国新生児心エコーシンポジウムの会場

ソウルの街中、地下鉄駅直結の場所に壮観な建物で存在している
建国大学病院に向かいました。


1日間でNICUの心エコーに関する様々な情報を意見交換やレクチャーがある
このシンポジウム今年で3回目とのことです。


日曜日に関わらず、
昨年の倍は参加者が居るような気がしたし、若手が多くなっていることに
この会の趣旨が韓国に広がっている気がしました。

韓国はNICUで生まれる赤ちゃん達の全身管理は新生児科医、
心エコーなどによる心機能評価は小児循環器科医が担当する
という分業制の文化です。
その中で今回は昨年に増して新生児科医の先生方の
ご参加が多いことはこのシンポジウムの注目度が高いと
いうことなのかなと感じました。


昨年はシンポジストは自分のみが
新生児科医だったのですが、今年は私だけでなく
Gachon University Gil Medical Centerの孫教授と
 Korea Universityの崔教授の
2人のNICUで精力的に循環管理に取り組んで
おられる韓国の新生児科医の先生方もシンポジウムとしての
ご発表がありました。

3人で<新生児科医としての新生児循環管理の大切さ>を
小児循環器学会のシンポジウムで
一緒に伝えられることを嬉しく感じますとお伝えした自分でした。



10年近く、日本で自分たちが立ち上げた
周産期循環管理研究会に来日して参加しし続けてきてくださった
孫先生が講演の最初でした。
日本から学んできたことを韓国でどのように循環管理で活かしているかを
実際の患者さんの診療経過を振り返るかたちで会場の臨床医の先生方に問いかけている
ような講演に感動してしまいました。


日本のNICUの循環管理は韓国のNICUの診療成績の改善になると
信じて日本に何度も来てくださっていた孫先生の取り組みも
韓国の中で大きな注目が集まっているのだと感じました。孫先生の
言葉に大きくうなずきながら聞いている先生方がいたのが印象的でした。


スライドは英語、発表言語はハングル語なので雰囲気を感じるのみなのですが
場内が大変、感動しているのがわかる孫先生の大変情熱的な講演に
思えました。

韓国の新生児医療を新生児医療の良いところと融合させて
よりよくしていきたいと以前からよくお話しくださった孫先生、
その想いが韓国で後輩世代の先生方の胸にきっと深く届いている
だろうと感じていた素敵な講演に思えました。


自分が日本語や英語で書いてきた循環管理の論文もいくつか
紹介してくださいました。

日本ではこうしていて、それを自分のNICUでは
こう活用しているという部分をお話しくださったのだと思いました。
自分への講演につなげようとしてくださっているように感じ
ありがたく感じました。


崔教授は日本ではBNPとPDAについての講演をしていただいのですが
今回は未熟児動脈管開存症や新生児遷延性肺高血圧症の世界的な
再診論文をレビューしてくださりながら、ご自身の取り組みや考えを
伝えてくださいました。


日本でも講演頂いた
一律に動脈管開存症治療でなく、それぞれの
患者さんの状況に応じて動脈管開存症の治療薬の調整をしていこうという
提言には大きく共感しながら大変勉強になるこちらも情熱的な
ご講演に思えました。


韓国の新生児循環管理に取り組みお二人の講演に多くの小児循環器科の
先生との質疑応答が熱い気がしました。


昨年以上に盛り上がりがあるのを感じた
シンポジウムでした。

新生児科医と小児循環器科が未熟児動脈管開存症や新生児遷延性肺高血圧
症について熱く議論するということはきっと韓国の未来の診療の質向上は
これからどんどん進むのだろうと思える場所に立ち会えて嬉しくも感じました。


自分は昨年同様、シンポジウムの最後の特別講演を担当させていただきました。

ご招待してくださったソウル大学小児循環器科の金教授に昨年の講演のことも
踏まえてご紹介いただき、金教授に御礼を伝えつつ,自分の講演になりました。


昨年、パスポートを取って韓国に1人できた自分。


<早産児の脳室内出血予防のための血圧や心機能管理>に
ついて講演させていただきました。

初めて英語の講演をした緊張した気持ちなどを
伝えつつ、


韓国で出会った多くの新生児科医や小児循環器医の先生と
共通の願いや想いを感じて今年もまたきました。

英語が得意な訳ではないのですけど、韓国で未来に生まれる赤ちゃんとその御家族の
ために、何かのお役に立てたらと思いながら、一生懸命話しますと伝えてスタートした
講演会でした。


今年は
<未熟児動脈管開存症>のテーマでの講演をご依頼いただきました。


上記の内容で45分間の講演をさせていただきました。


どちらがいいとか、悪いとかでなく、お互いの文化を
知り合いながら韓国・日本の連携を一緒に考えていけたらと
話しました。



日本でみんなで作成させていただいた
のお話をしつつ、


動物実験で論文報告させていただいた病態生理への
考えを述べさせていただき、


神奈川こどもNICUで取り組んできた心エコー検査
などについて45分間講演させていただきました。




心エコーなどの指標の値で手術のタイミングを決められたらと
考える韓国の小児循環器科の先生方の目標を聞きつつ、エコーだけでは
決めがたい、在胎週数、出生体重、日齢、呼吸状態、腎機能などの
背景を踏まえてその中の1つの考慮因子が因子であるのではないか?
未熟児動脈管開存症を<心臓の病い>と思わず、<全身性疾患>と
捉えて全身の臓器の状況をみながら治療方針を決めていくことが
大切ではないかという部分を伝えられたらと強調して参りました。


今年,埼玉の増谷先生と一緒に発表させて頂いた英語論文
の話しもさせていただきました。

日本で30施設のNICUで協同して多施設研究を今準備中の
左房容積という新しい指標をお話しさせていただきました。

さらにその先の未来に活用できたらと思えている

3次元エコーなども話までさせていただきました。

エコーを特別な検査でなく,心拍モニターのようにモニタリングの
ような検査に機械のイノベーションが進めばいつかできるのではないか
という夢も伝えさせていただきました。

心エコーを上手く使いこなすことで,患者さんの未来をよりよく
守れることを韓国と日本で今後とも目指せたらと感じています。
という言葉で講演を終えさせていただきました。

心配だった準備もなんとかできましたし、
自分なりに、今出来る英語力でベストは尽くせたと思えた
講演を無事に終えた瞬間でした。

スピードラーニング英語ですが、効果はないわけでない、
スピードラーニングに感謝した自分の瞬間でもありました。

今年は昨年以上にたくさんのご質問を質疑応答の時間に頂き、質疑応答の
後は会場の外のフロアでたくさんの若手の先生方に相談を受けたシンポジウムでした。
1年間での韓国のNICUでの心エコー検査を向上していこうという機運を
肌で感じ、自分が講演をさせていただいた甲斐を感じました。


シンポジウム終了の記念撮影です。
任務を1つ負えた気分でした。

ご招待くださった韓国小児循環器学会
の先生方、講演のサポートしてくださった韓国新生児科医の皆さま
不在になることを理解と支援してくださった神奈川こどもやインタクトプロジェクト
の仲間に大感謝でした。


シンポジウムの合間で建国大学病院のNICUを見学させていただきました。

規模は小さめですが、たくさんの超低出生体重児の診療をしておられて
それがまた鮮やかに命を守られているように可愛らしく成長されていて
印象的でした。

若手の先生方の真摯な目とプレゼンテーションのわかりやすさ
に韓国の後輩世代の先生方の真摯で一生懸命な先生方の御姿勢を感じました。

リーダーの金先生は日本語も御堪能で、大阪母子の総長であった藤村先生や
九州大学の佐藤先生ともご交流があるとのことで静かにかつ崇高さを感じる
ご口調でNICUを案内してくださりその言葉に大変共感しました。

お話に聞き入ってしまい、
写真を取り忘れてしまいましたが、韓国のNICUの歴史と現状を感じた
建国大学病院NICUの見学でした。


ディナーは韓国の小児循環器科、新生児科の先生方と
ご一緒させていただきました。ソウル大学小児循環器科の金教授をはじめ昨年同様に
申し訳なく感じるくらい歓待してくださる韓国の先生方のご配慮に感謝でした。

金教授とは神奈川こどもの胎児診断・新生児医療・小児循環器科・心臓外科・
麻酔科のチーム医療の話をしたところ、大変ご関心を抱いてくださり、
次は小児循環器科や心臓外科の先生を韓国に講演に招待したいといって
くださりソウルと神奈川の連携が広がっていけばとも感じました。



未熟児PDAなどの研究論文が多く、御高名な小児循環器医の
ソウルセントマリー病院の李先生がシンポジウムの質疑応答に
続いて、たくさんのご質問をしてくださり意見交換させていただいた
時間にもなりました。

未熟児動脈管開存症の術前,手術,術後管理など
韓国と日本の差異を様々な情報交換したり意見交換させて
いただきました。

お話ししていて自分の恩師の中澤誠先生と
話しているような気がした李先生との時間でした。

李先生は自分がこれまでに書いてきたような英語論文を事前に
目を通してきたと言ってくださり、講演以外の話題までたくさんの
ご質問などをしてくださり、自分も共感するご意見を頂き、
今後も交流を続けていきたいと思える出会いになりました。

自分たちの未熟児動脈管開存症の診療の強みと今後への
課題を気づかせていただいた気がする李先生との意見交換でした。

研修医の心エコー教育などについての話でも盛り上がり、
今後,研修や情報の交流なども出来たらと思えた夜でした。


建国病院に至る所に張っていたメッセージです。
「Beyond the BEST(ベストのその先を目指して)」
いう言葉がぴったりに思える1日の感想でした。


日曜日の夜,若者でわくソウルでした。

来年以降も日本からのシンポジストを交えつつ、
このシンポジウムを続けていきたいといってくださった
金教授の言葉を嬉しく感じつつ、このシンポジウムの発展と
それによって韓国の赤ちゃん達の診療の変化やその成果を
韓国の先生方と一緒に見守らせていただけたらと思えた夜でした。

まだまだ続く、眠れない、眠らなかった韓国の夜ですが
に続きを書かせていただいています。

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Posted byNICUサポートプロジェクト

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