韓国でNICU新生児循環に関する講演(韓国NICU旅日記その2:ペ・ヨンジュンさんのNICU訪問紹介)


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前回の続きです。韓国旅日記です。

10月6日、ご招待を受けて韓国ソウル大学医学部を訪問させて頂きました。
アンティックでアカデミックな雰囲気の建物を拝見しながら


ソウル大学附属小児病院に辿り着きました。大変、大きく、優しげな
雰囲気の小児病院に感じました。



韓国小児循環器学会主催の
第2回新生児心エコーシンポジウムという
研究会に参加するためです。ハングル語で
書かれたプログラムの下の方に自分の名前と
講演内容を見つけてかなり緊張してきました。


会場に入るとちょうど、新生児心機能検査という内容の
レクチャー中でした。100名を越える
韓国の小児科医、小児循環器医、新生児科医が日曜日に
関わらずご参加させておられました。忙しい平日の勤務態勢のNICU、
でも、休日などを活用して
自己の修練や自己研鑽を図っている人達がいるのは韓国も
日本も同じだなと改めて思いました。


講演の中で自分が日本で報告したり、
心エコー検査を基にした
お薬の使い分けの考え方などが英語のスライドでハングル語で
韓国の先生が紹介して下さったことに驚きつつ、ありがたくも感じました。

そして、14時50分から70分間という長い時間を頂いての
特別講演の時間となりました。


はじめて学会発表をしたときのような緊張感を
感じた講演の最初でした。英語で話す事への
不安ももちろんありました。が、
この機会を企画・応援して下さった韓国の友人と思える新生児科医の皆様や
日本で準備に協力して下さったりそして留守を守りつつ送り出して下さった、
応援・励まし・心配をして下さっていた医療者・患者家族の
多くの皆様への感謝を感じました。

ほとんどの人が自分のことは知らないだろうと思ったので
韓国ご招待への御礼と自己紹介から講演をスタートしました。

その後は東京の脇にある横浜の紹介、みなとみらいの写真から
みなとみらいから車で20分のところにある小児病院のことを
紹介させて頂き、

この場所にある新生児集中治療室(NICU)の紹介、


論文で報告したような約10年前の診療成績を伝えさせて頂きました。
私はこの場所で働く仲間達の代表としてこの場で
話させて頂きますとお話ししました。

次ぎに、日本のNICUを身近な場所に感じて頂けたらと
想い、3年半前にテレビで放送された韓国のぺ・ヨンジュンさんが

私達のNICUを訪問して下さったシーンの動画を約2分間、
放送させて頂きました。韓国の小児科医の皆様はこのことを
知らない方が多かったようで、笑いや盛り上がりのあった
動画放送になったように感じました。


日本の8つのNICUに最新鋭の保育器をプレゼントして下さった
ぺ・ヨンジュンさんの子供達への想いは韓国・日本という国境を
越えて私達の共通の願いだと思うという部分を伝えさせて頂きました。


そして、「私は留学経験もないし、これが英語で講演をする初めて
機会です。さらに、自分は日本のNICUに閉じこもって生きてきた
人間で、今回のこの場所にたつためにパスポートを入手してきた。
自分なりに韓国と日本の赤ちゃんとご家族のためにベストを尽くして
お話しするので宜しく御願い致します」と挨拶をしました。

会場に大きな拍手が起きて、聴衆の皆様が
大変温かく迎えて下さったことを感じました。

ぺ・ヨンジュンさんの動画への反響と
この大きな拍手は自分の中で緊張が取れた気がしました。

「今日というこの日、この時間のために自分は生きてきて、
様々な人との出会い、様々なことを乗り越えてきたんだ。
この時間を大切に時間を過ごせるように、韓国の未来に
少しでもつながるような話ができるように自分の言葉で
語ろう」と開き直れた気がしました。

自分でも話しながらびっくりしたくらい、
英語でも自分の思いを伝えられた気がしました。
(スピードラーニング効果?かもしれません)

予演会で
星野先生、予演会に参加して下さった後輩世代の皆様のアドバイス
を導入して、かつ前日にお話しさせて頂いた多くの韓国の先生方との
交流の中で、内容や順番をかなり変えた前日でした。

講演のメニューを作ってきました。
下記のような内容をお話しさせて頂きました。




最初は日本の日常診療の様子をお話ししました。前日からたくさんの
韓国の新生児科医の先生方に、
「新生児科医なのにどうやって心エコーを担当するようになったのか?」
という質問を沢山受けました。韓国はアメリカ留学された先生方が
多く、アメリカの新生児医療のスタイルを踏襲している部分が多く、
NICUの心エコーは小児循環器医が担当しているとのことで
私達のような新生児医療が心エコーのことを語ることに違いを
大きく感じるようです。


日本では多くの新生児科医が心エコーをしているということを
伝えさせて頂きました。


そして、2002年に設立した日本周産期循環理研究会の様子や
メーリングリストで日々情報交換をしてきたことなどをお話し
しました。


次ぎに2011年に全国100施設のNICUからご回答頂いた
をクイズ形式にして
会場の方に問いかけた私でした。

また,当院でのエコー風景の写真を沢山出してきました。
みんながエコーをしている様子を伝わればと思えてです。


90%以上のNICUが超早産児が出生すると
生後3日間は1日に2-4回心エコー検査が行われていること。


新生児科医がその検査を日常的に
していることなどを伝えました。

回答のそれぞれに驚きの声が会場にあるのを
感じました。


心エコー検査を専門家が行う特別な検査と思うか、個人差はあるとしても
みんなが行う聴診のような<日常的な標準的な検査>と思うかの違いかも
しれないが、どちらがいい、悪いではなく、違う<文化>が日本にはある。

<文化の違い>をお互いに知る中からお互いの診療の改善のヒントを
一緒に見つけていけたらとお話しした導入としました。



その後は日本の教育セミナーや講演などで話している、
脳室内出血をなくしたいという想いとこれまでの
取り組み、
血圧上昇に伴う心ポンプ不全、血管拡張薬や鎮静薬、
ステロイド、カテコラミンの使い分け、
動脈管開存症のガイドラインの作成で学んだ今分かっていることと
わからないこと、動物実験で予想している自分なりの考え、などを
英語でお話しさせて頂きました。

会場で居眠りをしている人がいない、、、多くの人が
聞いて、一緒に考えて下さっていること熱気を感じてました。
会場前方で優しげな笑顔でうなずきながら聞いて下さっていた
初対面も皆様がいらっしゃって、自分の考えに共感して
くださる皆様が韓国にもいるんだということを実感でき、
後半はどんどん自分なりに話せた気がしました。

加えて、日本で心エコー中に気をつけている作法というマナーを
伝えさせて頂きました。




この部分はとりわけメモをとってくださる
音が強く聞こえました。これは前日にNICU訪問や交流の
中で伝えることの効果が大きいと感じていたので、内容に
盛りこんでよかったように思えました。


最後は自分なりに未来への夢を語らせて頂きました。




技術革新はこれからも続くけど、人間も技術習得への
教育・研修プログラムを考えていきたい。


今年の2月にこのブログでもご紹介した
交流の楽しさ、今回も講演に駆けつけてくれた2名との
出会いを大変嬉しく感じていて、

新生児循環管理の未来を
韓国や日本の後輩世代の人達に託したいし
一緒にやっていきたい、その支援をしていきたいということを話しました。


以前から循環管理を意見交換してきた、そして、今回、
私の講演への多大なるサポートをして下さった韓国の
新生児科医の孫先生や金先生への感謝を伝えつつ、

前日のNICU見学での歓迎への感謝と文化の違う韓日の交流、
文化は違うけど<MIND>や<スピリット>は大変似ていると
感じた韓日の交流はきっとお互いのためになると確信していますと
お話しして講演を終えました。

生涯忘れないだろうなと思える大変温かく大きな拍手を
頂きました。ありがとうございました。

68分間と時間通りで講演を終えたのですが、大変多くの質問を
頂きました。講演が伝わっていることを実感しましたが、
講演を話すこと以上に質問を聞き取り、その答えをその場で
考えて話すことには難しさを感じましたが、日本語がわかるという
韓国の先生がたが前方にきてくださり、協力をえながら1つ1つ
お答えさせて頂きました。


自分でも大変、気づきを下さった意見交換の場になりました。

また、「新生児科医が心エコーをして診療につなげられるようになるのか?」
という質問を受けたりもしましたが、
「10年前には日本でも心エコー一部の人にしかできない、という不安視の
コメントを先輩世代の先生がたから沢山受けたけど、人は信じてがんばれば
技術は習得できる、下の世代ほど進化が続き、今は私でも驚くほど、
若手の人達の心エコーの診断能力は高まっていることを日本で感じている。
信じてはじめることが大切に思える」と話しました。
話ながら感慨深さを感じました。


講演の後は訪韓して3つめのNICU見学、
ソウル大学のNICUを見学させて頂きました。
夜は韓国の新生児科医、小児循環器科医の
皆様に3次会まで夕方から深夜近くまで
食事会にお付き合い頂き、様々なお話し
をお聞かせ頂きました。
その報告などを含めた続きの旅日記を改めて書かせて頂きます。

支援・応援して下さった皆さま、無事に講演して
多くの皆様に感謝致します。

ご意見ご感想などお寄せ頂ければ幸いです。
<その3>に続けます。
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