地震
神奈川こどもNICUの豊島です。地震がきましたね。皆様、それぞれに
ご無事を願う気持ちです。ご心配のメールをくださった皆様、ありがとう
ございます。神奈川こどもNICUの赤ちゃん、御家族、医療者は皆大丈夫で
す。ご心配をおかけしました。東北地方の皆様、ご無事を願っています。
本日は眼底検査の日で室内の光を消している中、緊急入院や2件の緊急手術やら
忙しい午前中でした。
私はその手伝いをしつつ、NICUで人生を見届けさせていただいた赤ちゃんのご両親とご退院後の検査結果などを話させていただきて病棟に戻りたところで
波の上にいるような横に大きく揺れるような地震がきました。。。。
NICUの地震時の鉄則で、人工呼吸器や保育器が倒れないように、赤ちゃんから
管などが抜けてしまわないように、看護師さんや親御さん、医師で各ベットの側
で抑えに集まりました。
もしかしたら横浜の中でも地震に強い要塞かもしれません。
でも、その後も余震が断続的に続き、保育器や呼吸器の側から離れようにも離れ
がたい気持ちの夕方でした。
状況になりました。
一番の問題は停電です。病院は非常電源があるので不都合はゼロですが、
停電は在宅人工呼吸器のお子さん達にはそれ自体、生死に関わる状況です。
バッテリーが切れる前にと病院に集まってきている当院の在宅人工呼吸器の
お子さん達です。御家族の方の不安はお察しする気持ちです。
神奈川県は地震の震度の程度以上に停電がおきました。130万件が停電
している神奈川のようです。
東京の10倍近くの停電が生じ、首都圏で一番の停電世帯のようです。
病院周囲の信号は全て故障、周囲の住宅も停電となり、非常電源以外の灯り
がなくなった夜です。
屋上から撮った写真ですが、いつも夜景がきれいな病院周囲が真っ暗な今です。
暗闇が迫ってくる感じを受けました。
復旧を待つ今ですね。皆でNICUに控えています。
NICUは<電気があっての医療>、そして病院外に赤ちゃん達を
連れて逃げたくても逃げられないので、立て籠もっての医療になります。
もう余震や再度の地震がなく、周辺の交通や電力の復帰を待つ気持ちですね。
地震が起きても、生死の境にいる子ども達を守る人間は必要で、自分達も心配
だけど、平常の仕事に戻りつつあるNICUです。地震前に手術を終えることが出て
術後管理に移った子ども達への自分達の役目に戻り始めた若手医師達です。
全国から集っている当院の研修医の皆様です。東北地方からの研修医の方々
もいるわけで、心中は自分達の御家族や知人のことが心配なんだと察しましす。
それぞれの安否を心配しながら、
目の前の患者さんへの自分の役目を果たしていこうとする姿に
頼もしさとまっすぐさを感じ、それぞれの御家族のご無事を願う気持ちです。
私はNICUで、<医学>や<科学>などの<人間の力>の進歩と限界を
日々感じている気がします。
地震という<大いなる自然>の前に人間の力の及ばぬ部分を感じました。
今日の日は日本中の各々の人に今と未来の不安が過ぎる日、私達は<自然に生か
されている>と実感した日かもしれません。
再度の地震で明日をもしれない部分があると改めて感じるし、今こうしている
ことの<生>のありがたさも感じます。
それでも、
想定外の災害に復興に立ち向かわないといけない私達、日本人かもしれませんね。
混迷の日本にそういう余力があるかは不安になる気もしますが、それでも国は
続くし、子ども達は生まれ、生命は続いていきます。
どんなときでもあきらめずに、こういうときこそ、皆で支え合う国でありたいなと
思いました。
未来を思い煩うだけでなく、今できることをお互い、各々の場所で頑張ってめげずに
お互い頑張りたいですね。<今>できることをしていきましょう。
まずは、こういうときこそ、子ども達,<未来>を守る大人達でありたいかなと
思いました。
皆様、それぞれのご無事を願っています。
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●今年も昨年に引き続き、TBSサービスから秋に出版された
「がんばれ!!小さき生命たちよ―村田修一選手と閏哉くんとの41ヵ月http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=ktoyoshi08-22&l=as2&o=9&a=4904345134」
患者さんご家族のかたでも医療者でも、NICUに入ったことがない人で
もどなた でも大歓迎です。再度のメッセージも歓迎です。
に送信頂ければ幸いです。お写真も大歓迎です。
毎週2-3名の方のメッセージをこのブログでご紹介させて頂きたいと考
えております。皆様、ご感想、ご意見お寄せ下さい。
NICUサポートプロジェクトチーム
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